
バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。
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目次
夜にしか出ない咳
昼間にはまったく咳が出ないのに、ベッドに入った途端に咳き込み始めるなんてことありませんか?
あまり深刻な原因ではないものから、深刻な原因まで、いくつかの要因がこうした症状を起こします。
今回は、ハーバード大学提携マサチューセッツ眼耳鼻科病院の耳鼻咽喉科医ニール・バッタチャーリャ先生のお話を和訳要約してお伝えします。
夜の咳に共通した要因には、地球上の誰もが影響を受けているものが関係しています。
人類共通の要因とは?
それは・・・

重力です。
でも、重力は、夜と昼とで変わることは無いはずです。
なのになぜ、夜だけ咳が起こるのでしょうか?
最も一般的な健康上の原因

重力が関係している夜の咳の最も一般的な原因には次のようなものがあります。
1. 後鼻漏
後鼻漏とは、鼻腔から鼻水が継続して喉に落ちている状態を指します。
日中、体を起こしている時、鼻水は重力によって自然に下へ落ちていき、あなたはそれを飲み込んで処理しているので問題は起きません。
夜になって体を横にすると、重力の助けが得られなくなり、鼻水は喉の奥に溜まっていきます。鼻水が声帯に落ちたり、気道に吸い込まれてしまうと、痰を伴う濡れた咳が起こります。
2. 逆流性食道炎/胃食道逆流症(GERD)
胃液は、重力によって、あるいは胃が収縮する時に腸へ絞り落ちていきます。
しかし、胃と食道の間にある円形状の筋肉が適切に閉じなくなると、胃酸が食道へと噴出し、食道と喉を刺激します。この胃酸の押し戻しが「逆流」と呼ばれる現象です。
また、体を横にすると、重力による胃酸の腸への自然な流れが妨げられ、逆流が起こりやすくなります。
胃酸が声帯に触れると、咳が起こります。
胃酸が気道に入ると、喘息が起こります。
逆流性食道炎や胃食道逆流症による咳は、空咳です。しかし、必ずしも胸やけや胸の痛みを伴うものばかりではありません。
詳しい症状とメカニズムについては『逆流性食道炎や胃食道逆流症』をご確認ください。
3. 医薬品の副作用

高血圧や心疾患の治療に用いられるリシノプリル(商品名ゼストリルなど)やエナラプリル(商品名ヴァソテックなど)の様なACE阻害剤と呼ばれる医薬品は、副作用として、空咳をしばしば起こします。
昼間にも、咳払いが起きます。夜間はそれが悪化します。
4. 心不全
心不全は、体の求めに応じた十分な血液を送り出す心機能が、徐々に低下していく状態を示す言葉です。
心臓が上手く機能しないと、血液が逆流して他の組織に染み出してしまいます。日中、体を起こしている時は、重力が血液を体の一番下まで流し落とします。夜、体を横にすると体の下方から血液が戻ってきて、何%かが肺に溜まり、それが咳を起こします。
夜の空咳は、心不全の最初の兆候の可能性があります。
夜間の咳が2週間以上続くなら

1. 夜間の空咳が2~3週間以上続いている場合
病院で心不全の検査をしてください。お薬手帳も必ずもっていきましょう。
医者は、医薬品による副作用の可能性についても検討し、必要があれば、お薬を替えてくれるはずです。
2. 心不全でも医薬品が原因でもない場合
病院での検査の結果、心臓に問題がなく、服用している薬にも問題がなかった場合には、後鼻漏や胃食道逆流症や逆流性食道炎の可能性が考えられます。
それを突き止めるのには、試行錯誤が必要です。
症状に沿って、ひとつひとつ治療を試し、様子を観察することになります。ひとつの方法によって改善しなければ別の治療を試していくことになります。
時間はかかるが、
麻酔を必要とするような高額な検査をするよりも良い
と、バッタチャーリャ先生はおっしゃいます。わたしもそう思います。
3. 胃酸の逆流が原因の場合
胃酸の逆流が起こる原因をつきとめ、改善に努めることが必要です。まずは、胃酸の逆流を悪化させるような食品の飲食を避けるところからです。
胃酸の逆流の予防改善のための食事については『逆流性食道炎/胃食道逆流症』をご確認ください。逆流性食道炎/胃食道逆流症と診断された人にもおすすめです。
もし、症状が慢性的だったり重篤な場合や、逆流性食道炎/胃食道逆流症と診断された場合には、胃酸を抑える薬(制酸剤や胃酸遮断薬)を一時的に服用することも改善の一助になりますが、副作用が伴ないますので、長期間の服用を前提とせずに、食事とライフスタイルの改善を始めましょう。
プロトンポンプ阻害剤の長期使用における副作用と止め方については『プロトンポンプ阻害剤』をご確認ください。
4. 後鼻漏が原因の場合
アレルギーが原因で鼻水が大量に流れているようであれば、アレルギーの改善が必要です。季節性アレルギーの改善については『季節性アレルギー』をご確認ください。
鼻水がスムーズに流れ誤った場所に流れ込まないように、鼻水の粘性を抑える薬、または、鼻水の量を減らすために鼻水の分泌を抑制する薬の服用が必要になる場合もあります。
他にあなたができること
医療的な治療に加えて、次の方法も夜の咳の予防・改善になる可能性があります。
1. 上体を少し起こして眠る

ウェッジ枕と呼ばれる少し広めの背中から徐々に上体を起こすことのできる枕などを用いて寝ることをお勧めします。
上体が少し起きているので鼻水が自然と下に流れ、飲み込むことが楽になります。また、胃酸の逆流を予防できます。
ただし、頭だけを高くしても効果はありません。
2. 加湿器を使う

乾燥した空気が喉を刺激する冬には、空咳の改善に役に立ちます。
また、加湿によって鼻水が薄くなり、流れやすくなります。
3. 食後に直ぐ横にならない
体を横にするのは、食後1~2時間待ちましょう。
4. のど飴を手元に置く
朝起きた時に咳がでるようなら、体を起こしてから、のど飴をなめるのもお勧めです。
5. ハチミツをなめる

ハチミツが喉を保護して咳が落ち着くことがあります。
小さじ1杯のハチミツをなめましょう。蜂蜜の詳しい薬用作用については『はちみつ』をご確認ください。
胃酸の逆流による夜の咳がある場合
胃酸が逆流する傾向にある人は、カフェインを避けるようにしましょう。カフェインが胃酸の逆流を悪化させてしまう可能性があります。
そのため、カフェインの入っていないハーブ茶などにハチミツを加えて飲んでみましょう。
後鼻漏による夜の咳がある場合
後鼻漏の場合には、コーヒーにハチミツを加えて飲むと、咳を鎮めるだけでなく去痰にもなります。詳しくは『コーヒーにハチミツ』をご覧ください。
ソフィアウッズ・インスティテュートからのアドバイス

夜の咳が長く続くようなら、必ず、病院を受診して心疾患の兆候でないことを確認してくださいね。
そして、それがどんな原因で起こっていたとしても、私たちは1日3食は食べるのです。その食事が咳が起こっている原因に沿って、症状を改善するものであることが望まれます。今回の記事がその参考になれば嬉しいです。
そしてもし、おひとりで取り組むことに不安や難しさを感じるのでしたら、ヘルスコーチと、一度、話をしてみませんか?
公認ホリスティック・ヘルスコーチは、食事だけでなく、あなたを取り巻く様々なこと(環境、仕事、家族、人間関係など)を考慮して、プログラムに反映させ、あなたが、なりたいあなたになれるようコーチングを提供します。
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参考文献
- “Why are you coughing at night?”, Heidi Godman, Executive Editor, Harvard Health Letter, August 1, 2023
ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング