バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。
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目次
ビタミンB6の食事摂取基準(2020)
成人一日の摂取基準です。
- 女性|必要量:1.0mg、推奨量:1.1mg、限界量:45mg
- 男性|必要量:1.1mg、推奨量:1.4mg、限界量:55~60mg
ビタミンB6の性質
ビタミンB6と呼ばれるものには、6つの形態が存在しています。
- ピリドキサール
- ピリドキシン(ピリドキソール)
- ピリドキサミン
と、これらそれぞれのリン酸化された形態の合わせて6つです。
ピリドキサールのリン酸化された形態のピリドキサール5′-リン酸(PLP)は、全酵素反応の4%超に関わっている生理活性補酵素です。
特に、ビタミンB6はタンパク質の代謝に関わる100超の酵素にとって不可欠です。にも関わらず、私達はビタミンB6を体内で造ることができません。食事から得なければならないビタミンです。
ビタミンB6の機能
タンパク質の代謝
毒性のあるアミノ酸ホモシステインの代謝に重要な役割をもっています。
血中のホモシステイン濃度が高くなると、心疾患、認知症などのリスクが高まります。
米国で約8万人の看護師を追跡調査した研究は、ビタミンB6の摂取量の下位5%グループと比較し、上位5%のグループの心疾患発症リスクが34%も低かったことを報告しています。また、4万人の日本人を11年間追跡した調査では、下位5%と比較して上位5%のグループでは心筋梗塞の発症リスクが48%低かったことが報告されています。
神経伝達物質の合成
ビタミンB6は、次の神経伝達物質の合成に不可欠なビタミンです。
- アミノ酸トリプトファンから幸せホルモンのセロトニンを造る
- アミノ酸フェニルアラニンから快楽ホルモンのドーパミンを造る
- グリシン、D-セリン、グルタミン酸、ヒスタミン、GABAを造る
神経伝達の働きに関与していることから、不足すると
- 不眠
- 運動中や睡眠中のケイレン
- 神経障害
- 神経衰弱
- 錯乱
を生じます。
最近では、ビタミンB6が充足していると、うつ予防になることが示されています。
脂質と糖の代謝を助ける
ビタミンB6は、脂質と糖の代謝に関与し、インシュリンの分泌を促す作用を持っています。
そのため不足すると、
- 脂肪肝
- 肝硬変
- コレステロール血症
- 動脈硬化
- 糖尿病を誘発・悪化
の原因となります。
ヘモグロビンの合成と再生
ビタミンB6は、ヘモグロビンの鉄分成分であるヘムの合成に関わっています。ビタミンB6が不足すると、ヘモグロビンの合成ができなくなり、小球性貧血が起こります。
エネルギー合成と寿命維持
アミノ酸トリプトファンから、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)を合成する過程に関与しています。
NADは、私達のエネルギー合成に不可欠な成分です。また、私達の寿命に関係しているサーチュイン遺伝子を活性化することが報告されています。そのため、老化防止ビタミンとも呼ばれます。
ビタミンB6が不足すると
- 虫歯
- 肌のハリの喪失
- 抜け毛の増加
など、老化症状が現れやすくなります。
免疫機能の正常化
免疫機能に必要なタンパク質の合成に関与し免疫機能の正常化に貢献しています。炎症反応を抑制する働きもあり、炎症性の心疾患やがんの患者でビタミンB6が急速に減少することが観察されています。
そのため、ビタミンB6は、免疫疾患の改善や予防、アレルギー治療に用いられることがあります。
性ホルモンの調整
エストロゲン、プロゲステロン、テストステロン、またはその他のステロイドホルモンの受容体の活動がビタミンB6によって阻害され、発現が減少するメカニズムが、実験的な研究で示されています。
そのため、エストロゲン過剰が原因となる乳がんや、テストステロン過剰によって起こる前立腺がん等、性ホルモン過剰によって起こる疾患の発症をビタミンB6が抑制/予防することが期待されています。
ビタミンB6の補填によって症状が改善する不調
つわり
つわりは、妊娠中の吐き気と嘔吐などの症状で、妊娠初期の85%の女性が経験します。12~16週間続くことが一般的です。
ビタミンB6は、妊娠中の吐き気治療に1940年代から使用されていて、致命的な害のエビデンスも無いため、妊娠中でも安全だと考えられています。
1回10mgのビタミンB6を8時間ごとに服用するのが一般的です。
PMS(月経前症候群)
あまり信頼性の高い研究ではないものの、いくつかの研究が、PMSの症状の改善にビタミンB6の補填に効果があったことを報告しています。
ビタミンB6欠乏
普通に食事をしていて、ビタミンB6欠乏を心配する必要はあまりありません。
- ただし、アルコール依存症の人では、ビタミンB6欠乏症のリスクが非常に高くなります。日常的に大量のアルコールを飲む習慣のある人は要注意ですね。
- また、加齢によってもビタミンB6の吸収が減り、減少することが判っています。
- 何等かの炎症性疾患があることでも、ビタミンB6の分解が速まり、ビタミンB6不足に陥ることも判っています。
ビタミンB6欠乏の症状には次の様なものがあります。
- 異常な脳波(EEG)パターン
- 怒りっぽくなる
- うつ
- 錯乱
- 舌の炎症
- 口内炎/口内痛
- 口角の皮膚の潰瘍
腎臓結石(女性)
腎臓結石の病歴のない85,000人超の女性を14年以上、追跡調査した研究では、毎日40mg以上のビタミンB6を摂取していたグループは、3mg以下しか摂取しなかったグループに比べて、腎臓結石の発症が33%少なかったことが報告されています。
一方で、45.000人超の男性を14年以上、追跡調査した研究では、ビタミンB6摂取と腎臓結石の発症との関係性は無かったことが報告されています。
ビタミンB6と腎臓結石ができるメカニズムや関連性については、まだ解明されていません。
ビタミンB6の機能性欠乏症を起こす医薬品
経口女性ホルモン剤
女性ホルモン剤を服用している人は、ビタミンB6の代謝異常が起こることが示されています。詳しくは、『女性ホルモンのエストロゲンとビタミンB6欠乏症』をご確認ください。
その他ビタミンB6の機能を阻害する医薬品
これらの医薬品は、ビタミンB6の体内での利用可能性を減らし、機能性の欠乏症を引きおこします。
- 抗結核薬(イソニアジドやシクロセリンなど)
- 金属キレートペニシラミン
- 抗パーキンソン病薬(L-ドーパなど)
- メチルキサンチン(テオフィリンなど)
- NSAID(セレコキシブやナプロキセンなど)
ビタミンンB6の多い食品
豆類、ナッツ類、シーズ(種)類に比較的多く含まれています。
過剰摂取による副作用
通常の食事で、一日60mgを超えることはほぼありませんので、過剰摂取を心配する必要はありません。
しかし、サプリメントなどで一定量を超えて摂取すると、感覚性ニューロパチーとして知られる、痛みを伴う神経症状が起こることが報告されています。症状は、手足の痛みや痺れ、重篤な場合は歩行困難になります。
ビタミンB6の過剰摂取で機能が阻害される医薬品
高用量のビタミンB6は、次の医薬品の効果を阻害します。
- 抗痙攣薬(フェノバルビタールとフェニトイン)
- 抗パーキンソン病薬(L-ドーパ)
こうした薬を服用している人は、ビタミンB6のサプリメントの使用は控え、食事から摂るようにすると良いでしょう。
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