ヘルスコーチが初夏の苺を女性に勧める本当の理由

2026/03/06/

バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。

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いちごの旬は初夏

声を大にして言います。露地栽培の苺の旬は、4月~6月です!

でも、クリスマス時期の12月から2月に出荷量が最も多くなるため、2月が旬だと思っている人も多いようですね。

でも、それはハウス栽培ものです。

苺は、植物化学物質(ファイトケミカル)豊富なフルーツです。例えば次のような抗酸化成分が豊富に含まれています。

苺に含まれている栄養素の中で、100g中に1日の必要量の10%以上が含まれているものは、ビタミンC葉酸、そして、モリブデンです。

葉酸とモリブデンは1日の必要量の45%、ビタミンCは78%も含まれています。

女性にとってはとても嬉しい成分ばかりです。もちろん、男性にとっても、ですが(笑)

苺が傷つきやすい、傷みやすいことはもうご存知かもしれませんが、傷みやすいのは苺の姿だけではありません。

残念なことに上記した抗酸化成分も苺が受ける次の要因によって大きく影響を受けます。

  • 品種
  • 農業慣行
  • 保存方法
  • 加工方法
  • など

だから、いくらハウス内の環境を苺本来の季節に似せても、苺本来の季節に育った天然の苺と比べて栄養価は落ちます。また、さまざまな品種改良によっても苺本来の成分バランスは大きく変容してしまうのです。例えば、糖度ばかりが高くなりビタミンCが減少するなど・・。

自然の食べものは、その植物本来の季節にもっとも栄養価が高くなります。旬と旬ではない時期のお野菜の栄養価の詳しい違いについては『旬の野菜の栄養価』をご確認ください。

今回は苺を食べることで得られる特に女性に嬉しい健康効果についてお伝えします。

なお、裏付けとなる研究論文は、最後に参考文献として一覧にしています。

生の苺と保存されていた苺の抗酸化成分の組成と、それらの生理活性成分が実際に人体内でどれだけ利用可能になるのかを調査した研究があります。

生の苺保存苺をそれぞれ300gずつ2回に分けて食べ、食べる前と後に血液検査と尿検査を実施しています。

苺に含まれている次の成分の体内での挙動にはいくつか違いがありました。

両方の苺を食べた後、血液中のα-カロテンの濃度は、食べる前と比較して極度に減少しましたが、保存されていた苺によるα-カロテンの減少量は、生の苺よりも少ないことが示されています。

α-カロテンは女性にとって嬉しい機能をもっている栄養素です。尿検査では検出されていないので、苺の何らかの作用によって血液中のα-カロテンが細胞内に急速に取り込まれたことで、血液中から減少したと考えられます。

α-カロテンの詳しい機能については『α-カロテン』をご確認ください。

どちらの苺も、食べた2時間後、3時間後、5時間後においても、血液中のビタミンC濃度を有意に上昇させました。

残念なことに、ケルセチンとアントシアニンは、血液中からは検出されませんでした。

一方で、抗酸化成分アントシアニンに含まれている次の色素が、苺を食べた2時間後の尿から検出され、24時間における排出率は食べた苺に含まれているアントシアニン色素の量の常に約0.9%だったことが示されています。

  • ペラルゴニジングルクロニド
  • ペラルゴニジングルコシド
  • ペラルゴニジンアグリコン

つまり苺に含まれているアントシアニンは、微量だけれども確かに体内に取り込まれていることを意味します。

次の抗酸化成分が、両方の苺を食べた8時間後においても血液中から検出されました。

  • クマリン酸
  • 4-ヒドロキシ安息香酸
  • プロトカテク酸

つまり、苺に含まれているケルセチン以外の抗酸化成分は、ほぼほぼあなたの体でかなり直ぐに利用可能になります!

健康な女性(平均年齢22.5)を対象とした無作為化プラセボ対照二重盲検クロスオーバー試験では、女性は次の2つのグループに無作為に分けられ、血液検査が、空腹時、食後30分、1時間、2時間、4時間に行われています。

  1. 苺ピューレ・・・500g
  2. プラセボ飲料・・・500g

苺ピューレを飲んだグループでは、30分後から4時間後にかけて、血液中のビタミンCと葉酸の濃度が有意に上昇し、2時間後にピークに達しました。

  • ビタミンCのピーク濃度・・・15.0 ± 2.5 μg/ml
  • 葉酸のピーク濃度・・・14.4 ± 7.0 ng/ml

ビタミンCも葉酸も美容に不可欠な栄養素ということだけでなく、妊婦さんにとっても胎児の成長のために不可欠な栄養素です。

葉酸とビタミンCの詳しい機能については『葉酸』と『ビタミンC』をご確認ください。

上記した同じ研究では、苺ピューレを飲んでから1時間後に、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)の酸化にかかる時間が有意に延長したことを示しています。

研究者は、苺には、コレステロールに対する抗酸化作用があると述べています。

毎日500gの苺を1か月間食べ続けた被験者に次の変化が見られました。

  • 総コレステロール・・・9%減少
  • LDL(悪玉)コレステロール・・・14%減少
  • トリグリセライド(中性脂肪)・・・21%減少

11件の無作為比較試験を含むメタアナリシスでは、苺を食べることによって次のプロファイルに有意な改善がみられることを報告しています。

  • C反応性タンパク質(体内炎症を表す)
  • 食べる前の総コレステロール値が標準値(220mg/dL)の90mg/dL超の人
  • 食べる前のLDLコレステロール値が標準値(140mg/dL)の54mg/dL超の人

更に包括的な無作為化比較試験のメタアナリシスによって、苺によって次の指標が改善することが示され、苺には心血管疾患を予防する機能があることが示されています。

  • 循環血中酸化LDL
  • マロンジアルデヒド
  • C反応性タンパク質
  • 総コレステロール
  • 拡張期血圧

また、9万3,000人の女性を対象とした疫学研究は、ベリー類を週に1回未満しか食べない人と比較し、週に3回以上食べる人の心臓発作のリスクが34%減少したと報告しています。

りんご、柿、ぶどう、キュウリ、タマネギなどさまざまな野菜や果物に含まれている強力な抗がん成分の「フィセチン(3,3′,4′,7-テトラヒドロキシフラボン)」は、苺にも含まれています。

フィセチンには、次の抗がん機能があることが広く知られています。

  • がん細胞の増殖と浸潤阻害
  • 細胞周期の進行の阻害
  • アポトーシスの誘導

既に、次のようなさまざまながん細胞株のアポトーシスに関与していることが細胞試験において実証されています。

  • 大腸がん細胞株HT-29
  • 多発性骨髄腫株U266
  • 前立腺がん細胞株PC-3M-luc-6
  • トリプルネガティブ乳がん細胞株MDA-MB-231とBT549

いずれも細胞株を用いた細胞試験の結果で、ヒトを対象にした研究ではないので、治療効果があるとまではまだ言えませんが、予防効果は期待していいんじゃないでしょうか。

2品種(スイートチャーリーとカールスバッド)のフリーズドライ苺からのエタノール抽出物を用いた細胞試験では、子宮頸がん細胞株(CaSkiとSiHa)と、乳がん細胞株(MCF-7とT47-D)を阻害したことが示されています。

また、乳がん細胞を用いた細胞試験において、アルバ品種の苺からのアントシアニン抽出物が、乳がん細胞のアポトーシスと酸化ストレスを誘導し抗増殖作用を示すことが実証されています。

なお、7万5,000人の女性を追跡調査した疫学研究では、苺を一週間に1回未満しか食べない人と比較し、一週間に2回以上食べている女性は乳がん発症リスクが約25%少ないことが示されています。

東京農業大学 総合研究所の研究グループは、人工知能(AI)を活用して、大腸がん細胞の増殖を抑制する植物由来成分を特定し、そのうちの1つがフィセチンでした。

膨大な科学論文や特許データから、フィセチンががん抑制に関連するマイクロRNA(miRNA)を調節する可能性があることを特定し、大腸がん細胞株で試験したところ強い増殖抑制効果を示すことを確認しました。そして、がんに関連するmiRNAの発現パターンを変化させることを明らかにしました。

研究者は次のように述べています。

「将来的に食事を通じた健康維持や予防に貢献することが期待されます。」

苺はどれくらい食べたらいいの?

いろいろと苺がもつ機能についてご紹介してきましたが、では、苺は毎日どれくらい食べたらこうした効果が得られるのでしょうか。

高血圧や高コレステロールなどを健康診断で指摘された人、あるいは大腸がんや乳がんと診断された人やそのサバイバーの人は、今回お伝えした研究結果を参考にすると次の量を食べることが理想的です。

生の苺1日300g~500g

スーパーで売られている苺1パックは約300gなので、毎日1パック~1パック半の苺を食べることになります。かなりの量です。

しかも毎日となると、家計への負担は無視できなくなる量ですね。日本はフルーツが高い国ですから・・。

でも、もし心筋梗塞になってカテーテル手術が必要になれば手術費だけで10万円前後、ステント手術になれば20万円前後。苺1パック400円として1日に1パック食べると500日分、1パック半食べると丁度1年分です。

でも、1か月食べ続けるだけで改善が現れることが研究で示されていることを考慮すると、効果が現れるまでに1年も食べ続ける必要はないとすれば、確実に、苺を食べ続ける方が将来の医療費よりもずっと安いのです。

ちなみに1日1パック1か月なら、1,2000円です。

特に、健康診断で指摘される項目がなかった人、そして妊婦さんは・・・

ベリー類を多めに食べる

それだけで十分です。苺に限らず、さまざまなベリー類を食事に加えましょう。

化合物でできたサプリメントなんて飲まなくても、苺を食べれば、あなたの体内で利用可能な形になっている抗酸化成分や栄養素が直ぐに得られるのですから。

苺は、国産の農作物の中でも残留農薬が多い作物ワースト5に入ります。

下の表は、苺の栽培に通常用いられる農薬の種類を表したものです。

スーパーで販売されている通常栽培(ハウス栽培)の苺には、かなり多用な農薬が用いられていることが分ります。

本来の季節に育つ苺は、それほど多くの化学肥料や農薬を必要としません。不自然な環境で育てようとするから、不要なものが必要になるのです。

健康のために苺を食べるのなら、その栽培方法にも意識を向けてみてくださいね。

もちろん、オーガニック栽培や自然栽培の苺は通常栽培の苺と比較して、まだまだ価格が高いです。でも10年前と比較すると、オーガニックの苺の価格は半分くらいにまで下がっています。あなたの買物は投票のようなものです。

生産者は売れるものを作りますから、多くの人が安全な食品を選ぶ(食品に投票する)ようになれば、多くの投票を獲得した安全なものを作るようになります。そうなれば、需給の関係で価格は下がります。この10年でオーガニック栽培の苺の価格が50%も低下したのは、それだけ多くの人が安全な食品を選ぶようになったことの表れではないかと思います。

もうひと踏ん張りですね!

なお、栽培方法の詳しい違いについては『有機栽培?オーガニック?自然栽培?食品の安全性について』をご確認ください。

いちごを使ったレシピ

1. 夏休みの自由研究レシピ

ソフィアウッズ・インスティテュートからのアドバイス

花畑に隠れているうさぎ

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参考文献

ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング

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Sophiawoods 公認統合食養ヘルスコーチ/国際ヘルスコーチ
森智世(もりちせ) | ソフィアウッズ・インスティテュート代表 米国代替医療協会(AADP)公認ホリスティック・ヘルスコーチ、女子栄養大学 食生活指導士、経営学修士(MBA)、ジョンズホプキンス大学「健康と化学物質」修了、コロラド大学「共生細菌学」修了、カンタベリー大学「精神栄養学」修了 ひとりひとりのバイオ個性に着目する統合食養学に沿って、主に働く女性のウェルビーイングを支援するヘルスコーチとして活動中 長期に渡り過ごした米国やヨーロッパの情報を一早く取入れ、最新食物科学・疫学・臨床研究に基づく情報発信、資格取得講座企画運営、法人向けセミナーなど提供