この季節の隠れたテーマ「感謝」がもたらすパワー

2022/11/22/

バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。

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この季節の隠れたテーマ

これからクリスマスや年末年始があり、既にわくわくした気分で過ごしている人も多いかもしれませんね。

でも、この明るい空気感の中で、自分の居場所を見つけられず、悲しみや不安、落ち込んだ気分でこの季節を迎える人も少なくありません。毎年、自殺者が急増するのもこの季節です。

ポジティブ心理学の研究は、この季節の隠れたテーマの中に解決のヒントがあることを示しています。

それは

「感謝」

です。

「隠れた」と書きましたが、実は、多くの人が気がついていないだけで、あなたの目の前に大きく書いてあるテーマでもあります。

米国では11月の第4週に「Thanksgiving(感謝祭)」があり、日本でも「勤労感謝の日」が設けられています。12月には、クリスマスにプレゼントを贈り合ったり、日本にはお歳暮という1年の感謝の気持ちを贈る慣習があります。

この季節がもたらす様々なことがらの中で「感謝の気持ちを示す」という行為に、あなたの気分をあげる効果があることをポジティブ心理学の研究は証明しています。

感謝する心とは

感謝する心とは、今、あなたが持っているものごとに価値を見出す姿勢のことです。

感謝する心と逆の状態は、例えば、まるでそれがあなたを今よりも幸せにしてくれるかもしれないという希望から常に何か新しいものを求め続けたり、物理的で物質的なニーズが全て満たされない限り満足が得られないと感じている心の状態です。

感謝する心は、あなたが受け取るもの、それが有形か無形かに関係なく、親切や恵みや慈悲に価値を見出す心の状態です。感謝することは、あなたに足りないものではなく、あなたに有るものへ再び意識を向けることに役立ちます。

感謝することは、人生にもたらされた「恵み」をあなたが認識したということです。そして、その「恵み」のいくつかは、あなた自身ではない、誰か何か他の外からもたらされているということにも気づくはずです。

つまり、感謝することによって、あなたは、自分よりも何かもっと大きな、例えば、自然や高次な力とつながっていることに気づくことになります。

感謝する心に関する研究

さまざまなことに感謝の心をもっている人ほど
幸せな人生をおくる可能性が高い

この、感謝する心と幸福感との関係は、10年以上も前に、ポジティブ心理学によって明らかにされています。

ポジティブ心理学の研究は、感謝する心がより大きな幸福感と強く関連していることを一貫して示しています。

ポジティブ心理学の研究だけでなく、さまざまな分野の研究によって、感謝の心には、次の効果があることが示されています。

  • よりポジティブな心の状態の維持
  • 幸福感の向上
  • 社会的な幸福感の向上
  • 経験を楽しむ気持ち
  • レジリエンス(逆境に強い心の状態)
  • 強固な人間関係の構築
  • 睡眠の質の向上
  • 健康の維持・改善
  • うつ病リスクの低下
  • 循環器(心臓血管)系の検査数値の向上
  • 長生き
  • など

もちろん、こうした研究で、因果関係を証明することはできません。しかし、この分野で発表された研究のほとんどが、感謝する心とウェルビーイング(心と体の幸せ)の間には関連性(相関関係)があることを支持しています。

ポジティブ心理学では、幸せな人生とは、次のような要素をもっている、あるいは感じている人生だと定義されています。

  1. ものごとに対する前向きな気持ち
  2. 周囲の人や社会的なつながり
  3. 人生への満足感・充実感
  4. 生きることの意味
  5. 達成感

感謝の心をもっている人ほど、この5つの要素を人生で獲得することが多いことが示されています。詳しい関係については『ポジティブ心理学が明かすウェルビーイングに必要な性格要素』をご参照ください。

2016年に初めて実施された看護師健康調査(Nurses’ Health Study:NHS)による「感謝の気持ちに関する自己申告質問票調査」に回答した4万9,275人の高齢女性(平均年齢79歳)を対象に、ハーバード定量的社会科学研究所(Harvard Institute for Quantitative Social Science)が分析を行ったところ、次のことが明らかにされています。

調査開始時に感謝度が最も低かったグループと比べ、感謝度が最も高かったグループでは、次の通り、死亡リスクが統計的に有意に低いことが示されています。

  • 全死亡リスク・・・9%低
  • 心血管疾患による死亡リスク・・・15%低

これは、社会人口統計学的特性、社会参加、宗教的関与、身体的健康、ライフスタイル要因、認知機能、精神的健康を調整した後でも同様の結果でした。

感謝を書き留める

カリフォルニア大学デービス校のロバートAエモンズ博士とマイアミ大学のマイケルEマッカロー博士のお二人の心理学者は、感謝に関する多くの研究を行っています。

そのうちのひとつの研究では、参加者を3つのグループに分け、それぞれ次の特定のテーマに沿って、数行の文を書いてもらい、10週間後の心の状態について調査しています。

  1. その週にあった感謝する事柄
  2. 日々の不快に感じたことや苛立ったこと
  3. 影響を受けた出来事(ポジティブな影響かネガティブな影響かは問わず)

10 週間後、感謝したことについて書いた人は、より楽観的で自分の人生について良い印象をもつようになったと報告しています。また、ネガティブなことについて書いていたグループと比較すると、感謝グループはより運動するようになり、病院を受診する回数が少なかったことが報告されています。

方法1:「ありがとう日記」をつける

毎日、その日あなたが受け取った恵みについて書き留めたり、家族/パートナー等と報告し合うことを習慣にしましょう。

この「ありがとう日記」は、私自身が実践して効果を実感しているので、ソフィアウッズ・インスティテュートの講座の中でも、プライベート・ヘルスコーチング・プログラムのクライアントさん達にもお勧めしている方法です。

方法2:「恵み」を数える

曜日を決めて、あなたが受けた、または、もっている「恵み」について、例えば、上手くいったことや感謝したことについて、振り返り書き出していきましょう。書き出す数を決める、例えば3つとか5つとか決めると、書き出しやすくなるかもしれません。

書いている時には、「恵み」を受けた時に感じた心の状態なども思い出しながら具体的に書いてください。

私は毎年年末にその年にあった「恵み」を数えています。昨年までの私の「恵み」にご興味のある人は『一年の振り返り』をご確認ください。

感謝を誰かに伝える

この分野のもう一人の主要な研究者である、ペンシルベニア大学の心理学者マーティンE.P.セリグマン博士は、411人を対象に、子供時代の思い出について作文した対照グループと比較して、様々なポジティブ心理学に沿った課題を実行したグループに起きた心の変化を調査しています。

感謝をまだちゃんと伝えていなかった親切にしてくれた人へ感謝の手紙を書いて個人的に届けるという課題を実行した週の参加者の幸福度スコアが大きく上昇したことが報告されています。そしてその効果は、他の課題を実行した時よりも大きく、1か月間も継続したことが報告されています。

ちなみにマーチン・セグリマン博士は、私が公認ヘルスコーチの資格を取得したニューヨークの学校(IIN)の講師のおひとりです。今年(2022年)、オンラインで行われたウェルビーイングについてのセミナーについては『マーティン・セグリマン博士の講義を受講』をご参照ください。

その他の研究では、感謝する姿勢が人間関係を改善することが調べられています。

方法1:直接伝える

例えば、カップルを対象とした調査では、パートナーに感謝の気持ちを伝えるようにすると、パートナーに対してよりポジティブな感情をもつようになり、お互いの関係について心配や不安に感じることについても、相手に素直に伝えられるようになることが示されました。

部下のやる気があがる

また、部下に「ありがとう」と必ず言うマネージャーの部下は、高いやる気を起こすことが示されました。

ペンシルベニア大学ウォートンスクールの研究者は、大学への寄付を募集する担当の部員を無作為に2つのグループに分け、ひとつのグループには、これまでと同じ方法で寄付を募る電話を同窓生にしてもらい、もうひとつのグループには、寄付担当ディレクターから「皆さんの努力に感謝している」と、励ましの言葉を言ってもらいました。ディレクターから感謝の言葉を受けたグループは、そうでないグループと比較して、寄付を募る電話を約50%も多くかけたことが報告されています。

方法1:お礼状/ありがとうメモを書く

その人があなたに与えてくれたもの・ことを楽しんだり、感謝していることをお礼状やメールで伝えることで、あなた自身が幸せな気分になるだけでなく、その人との関係を育むことができます。

ありがとうの手紙やメモを郵送したり、送信するなど伝える方法には様々ありますが、より好ましい方法は手渡しです。目の前で読みあげるのが最も効果的です。月に少なくとも1 通のありがとうの手紙を送る習慣をつけましょう。

そして、たまに自分宛にも書いてみましょう

感謝することに効果がなかったケース

感謝に関する研究からは、肯定的な結果が得られるのが一般的ですが、その中にも例外はあります。

ある調査では、「ありがとう日記」をつけている離婚経験のある中年期の女性は、日記をつけていない女性と同程度くらいにしか、生活に満足を感じないことが示されました。

また、自分の人生に変化をもたらした人に感謝の手紙を書いて届けた10代の子供と若者では、相手を幸せな気分にさせたものの、自分自身のウェルビーイングは改善しなかったことが報告されています。

この発見は、感謝する姿勢は、心の成熟に沿って獲得する資質であることを示唆していると研究者は述べています。

感謝の姿勢を育む方法

人は様々に恵みを感じ、様々な方法で感謝を表現します。

感謝する姿勢が、生まれながらのものなのか、単なる現時点での気持ちなのかに関係なく、感謝する気持ちは、育てていくことができる資質です。

最初はぎこちなく感じるかもしれませんが、感謝する姿勢は、実行と実践を繰り返すことによって大きく成長させることができます。

ハーバード大学が勧める感謝する姿勢を育む方法をいくつかご紹介します。

心の中で感謝する

書いている時間なんてありませんか?

それなら次の質問をご自分にしてみましょう。そして、心の中で感謝しましょう。

  • 今日はどんな良いことがありましたか?
  • 感謝できるのに、当たり前だと思っていることは何ですか?
  • 人生で感謝している人は誰ですか?
  • 読んだ本や、見た映画、番組、SNSなどで本当に良かったと思うものは何ですか?なぜ良かったと思ったのですか?
  • 今週、今月、今年、最も楽しみにしていることは何ですか?なぜ楽しみなのですか?
  • 最近、誰かが言ったり、してくれた親切なことは何ですか?

あなたのために何か良いことをしてくれた人やものや出来事のことを思い出して、心の中で感謝してください。

祈る

信仰をもっている人は、祈りによって感謝の心を育むことができます。

瞑想する

マインドフルネス瞑想は、考えることなく今この瞬間に意識を集中させるものです。

例えば、「平和」などの単語やフレーズに意識を集中させる人も多いですが、「感謝するものごと」、例えば、陽の暖かさや心地よい音などに意識を集中させてみましょう。

瞑想については『あなたに合った瞑想法の見つけ方』も参考になりますよ。

その他

冬の心の落ち込みの改善については『ウィンターブルースはもう歌わない|冬のブルーな気分の改善法』もご参照ください。

これまでに感謝する心と幸せな人生との関係について執筆した記事です。こちらもご覧くださいね。

ソフィアウッズ・インスティテュートからのアドバイス

なんて素晴らしい発見でしょうか。

でも、誰かに何かに感謝することは、与えてくれたひと・もの・ことの立場になって、あるいは、気持ちになって考えることができなければ、できません。

そして、その行為に価値があると感じることができなければ、感謝の気持ちは起きません。

日本語の「ありがとう」は、「有難し」が語源です。稀なこと、貴重なこと、めったに無いことという意味です。めったに起きないほど価値あることです。

一方で、自分のことしか目に入らなければ、何をしてもらっても、それは当然のことのように、あるいは、大したことではないかのように思ってしまいます。

感謝のない人の日常は、当たり前のことで満ちているのかもしれません。

見えないものごとを想像できる人、当たり前の中に奇跡を見ることができる人が感謝の多い人なのではないかと思います。

魔法を信じない人々に魔法は起きない
Those who don’t believe in magic will never find it

ロアルド・ダール

すべてが「有って当然」だと思っている人に「有難し」を見つけることはできない

日々の生活の中に奇跡をたくさん見つけられる人は、感謝の多い人であり、その人生に魔法が起きるのだと思います。

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参考文献:

ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング