バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。
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目次
風邪とアレルギーの症状は似ている
既に花粉を感じている人もいらっしゃるようですね。
春は、くしゃみだけでは風邪なのかアレルギーなのか区別が難しい季節です。
鼻水、倦怠感、喉の痛みなど、風邪とアレルギーの症状の多くは確かに同じです。
でも、原因は異なります。
風邪の症状は、ウイルスによって引き起こされます。一方で、アレルギー症状は、アレルゲン(アレルギー反応の原因物質)に対する体の免疫反応です。
そして、この2つを区別する方法があります。
風邪の症状とアレルギー症状の違い
発熱と痒みの有無
- 発熱|風邪は、熱を伴うことが多いですが、アレルギーで発熱はめったに起こりません。
- 痒み|アレルギー症状には、痒みや涙目が伴うことが多いですが、風邪ではめったに起きません。
最も大きな違いは、症状が続く期間の長さ
風邪の症状が2週間以上続くことはめったにありません。
しかし、アレルギー症状は、アレルゲンが存在する限り続きます。
季節性アレルギー
季節性のアレルギーの症状は、平均して6週間ほど続きます。例えば、毎年同じ時期に同じ症状が現れ、長期間続くようなら、アレルギーが原因である可能性が非常に高いと言えます。
ハウスダスト系アレルギー
屋内の何らかの物質、例えば、ハウスダスト、カビ、ペットの毛などのアレルギーの場合、症状は冬場に悪化する傾向があります。寒さのため、窓を閉めきり、十分な換気がなされないからです。また、暖房器具がアレルゲンを循環させてしまっている可能性もあります。定期的なフィルターのお掃除も重要ですね。
なお、風邪とアレルギーとコロナウイルスの症状については『この症状は新型コロナウイルス?風邪?インフルエンザ?アレルギー?』をご参照ください。
抗ヒスタミン剤の副作用
花粉の季節は、多くの人にとって苦難の季節です。数年前までの私がそうでした。
発症してからの約35年間、1年の半分弱は、目のかゆみ、鼻水、くしゃみ・・・その結果、症状を消してくれる抗ヒスタミン剤(花粉症の薬/アレルギー症状改善薬)は手放せませんでした。
花粉症が国民病になってからは、様々な抗ヒスタミン剤が薬局で簡単に手に入るようになり、便利になりましたが、でもその副作用はあまり素晴らしいとは言えません。
- ひどい眠気
- 倦怠感
- 便秘
抗ヒスタミン剤(アレルギー薬)を飲んだことのある人なら誰でも経験したことがあると思います。
詳しい抗ヒスタミン剤(アレルギー薬)の嬉しくない作用については『あなたが痩せないのは、その薬が原因かもしれません』をご確認ください。
こうした副作用を起こす薬を少しでも減らせるなら、どれほど生活が楽になるだろうかと考えている人は年々増えているのではないでしょうか。
今回ここでは、アレルギー症状を楽にしてくれる、抗ヒスタミン剤と同じような働きをしてくれることが報告されているいくつかの食品とその成分についてお伝えします。
食べものによって症状を軽くすることができれば、お薬への依存度を減らすことができます。そうすれば、不快な副作用に苦しむことも減り生活の質を高めることができます。
アレルギー症状を楽にしてくれる食べ物
生姜
生姜は、吐き気を抑え胃痛を和らげる作用や、骨と関節の痛みを緩和する作用が知られていますが、アレルギー症状に対しては、ヒスタミンを阻害して、サイトカイン(炎症性物質)の量を適切に保ち、免疫機能にとって良い働きをすることが報告されています。
生姜 vs クラリチン(主成分:ロラタジン、抗ヒスタミン剤)
それぞれの効果を比較した研究がありました。
生姜の抽出液500mgとロラタジン10mgを別々のグループにそれぞれ6週間摂取してもらい、アレルギー性鼻炎の症状の改善度を比較しています。両グループの改善度合いが同程度であったことから、生姜には、クラリチンと同等のアレルギー症状改善効果があることが判明したと報告されています。
更に、生姜の抽出液を摂取したグループでは、抗ヒスタミン剤特有の眠気や倦怠感や便秘といった副作用が起こらなかったことから、生姜は、クラリチンよりも優れた抗ヒスタミン食品であると結論づけられていました。
それに生姜はどこにでもあり、使いやすく手に入れやすい食品です。
活用方法
普通にお料理に使うのも良いですが、生姜を皮つきのまますりおろして、お茶に混ぜて飲むのが簡単です。レモンやハチミツを加えても良いです。
チューブに入っているすりおろし生姜には、多くの添加物が混ぜられています。その添加物のどれかがあなたのアレルギー症状を悪化させていないという確信は持てませんし、生薬成分が生きているのかも不明です。ご自分で生姜をすっていただくことをお勧めします。
パプリカ、柑橘類、芽キャベツ、ブロッコリー、キウイフルーツ
これらの食品に共通して多く含まれている成分はビタミンCです。
体内でビタミンCが不足すると、アレルギー発症の確率を高めることが知られています。また、ビタミンCは、アレルギー症状を短期化するよう働きます。
ビタミンCにはその他にもたくさん良い作用がありますし、上記したお野菜や果物を多く食事に取り入れることでアレルギー症状を軽くしていけたら嬉しいですね。
でも、もしビタミンCをサプリメントで摂取することを考えているなら、まずは『ビタミンCは多く摂れば摂るほど美容と免疫力がアップする、の嘘と本当』をお読みください。
(このほかのサプリメントについても、マインド・ボディ・メディシン講座セルフドクターコースの中で詳しく学ぶことができます。)
苺に要注意
苺もたくさんのビタミンCが含まれていますが、苺はヒスタミンの放出を促すと考えられているため、アレルギー症状の緩和のためにはお勧めしません。
(マスト細胞など免疫にかかわる細胞の働きについては、マインド・ボディ・メディシン講座のアレルギーのレクチャーの中で学べます。)
リンゴ、ぶどう、紅茶、ケイパー
これらの食品に共通して豊富に含まれている成分はケルセチンと呼ばれる天然の抗酸化物質です。
ケルセチンが、マスト細胞を鎮静させ、アレルギー症状を軽くすることが、多くの研究によって示されています。
ケルセチン vs クロモリン(抗ヒスタミン剤)
効果を比較した研究がありました。
どちらもヒスタミンの放出を同じくらい効果的に抑制したことが示されていました。しかし
- クロモリンは、アレルゲンが存在する環境下においてのみヒスタミンを抑制することができるものの、
- ケルセチンは、アレルゲンがない環境下においてもアレルギー症状の予防薬として働いたことが示されています。
つまり、クロモリンは、アレルギー症状がある時は効果があるものの、アレルギー症状がでないようにはしてくれないが、ケルセチンは、アレルギー症状がでないようにもしてくれるということです。
他にも、ケルセチンが、アレルギー性の喘息、鼻炎、皮膚炎の改善に効果があったという報告がありました。
ケルセチンの副作用
ケルセチンには、快楽ホルモンであるドーパミンとカテコラミンの分泌を促す作用があります。
そのため、落ち込んだ気分の改善には役に立ちますが、だからと言って、ケルセチンのサプリメントを抗うつ剤のように扱ったり、アレルギー症状を抑えるために多量に摂取すると、ドーパミンの過剰分泌が起こり、頭痛や神経障害が起こります。
ケルセチンは上記した食品を食事に加えることが最も安全な方法ですが、もしサプリメントで摂取を考えているのなら、容量は必ず守ってくださいね。
タイム
タイムには、チモールと呼ばれる薬効成分が含まれています。チモールもヒスタミンの放出を抑制します。
活用方法
- フレッシュなタイムをお料理に加えてみましょう。
- エッセンシャルオイル(精油)をディフューザーで使ったり、マッサージオイルに混ぜて使うのも良い方法です。
オレガノにアレルギーがある人は要注意
オレガノにアレルギーがある人は、タイムでもアレルギー症状が出る可能性がありますので、避けた方が良いでしょう。
タイムとオレガノの使い方は、『キッチンを薬局に|基本のハーブの効能と使い方(1)』をご覧ください。
その他アレルギー症状改善のための参考情報
今までに、花粉症やアレルギー症状の改善や緩和効果について執筆した記事です。
- 『花粉症/季節アレルギーを緩和する統合食養学的アプローチ』
- 『メタボなパートナーをお持ちのあなた、もっと抱きしめてキスしてあげると良いかもしれませんよ。ついでにあなたの花粉症も改善するかも(笑)』
- 『ハーブティブレンド|花粉症対策』
私の花粉症を治した食品
今回ご紹介した食品は、抗ヒスタミン剤と同様に、あくまでもアレルギー症状を軽くしたり、予防に効果が期待できるものです。症状が起こる原因を治すものではありません。
でも実は、私はもう何年も、花粉症の症状を起こすことなく、普通に過ごせています。
統合食養学と出会い、ボディエコロジーを生活に取り入れ続けているうちに、薬なしで花粉の季節を過ごせるようになりました。しかし、症状が完全に消えたわけではありませんでした。そんな時、面白い論文を見つけたのです。
その論文に記載されていた食材を用いて作った食品を、その年の花粉の季節に食べ続けたところ、35年以上続いた私の花粉症が消えてしまったのでした。
ソフィアウッズ・インスティテュートでは、プライベート・ヘルスコーチング・プログラムやマインド・ボディ・メディシン講座セルフドクターコースで、その魔法の食品の作り方(レシピ)と科学的な裏付けとなる情報をお渡ししています。
この食品を試した方々は今のところ全員、花粉症の症状が改善して薬なしで過ごせたと報告してくださっています。
アレルギーのレクチャーは、単発でも受講可能です。
でも、ソフィアウッズ・インスティテュートのマインド・ボディ・メディシン講座セルフドクターコースでは、アレルギーに限らず、あなたが食を通してご自身の主治医(セルフドクター)になるために、必要な知識とスキルを教えています。
新学期は、毎年3月と9月です。講座でお会いしましょう。
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参考文献
- “Is it a cold or allergies?”, Hope Ricciotti, M.D., Hye-Chun Hur, M.D., M.P.H, March, 2018, Harvard Women’s Health Watch
- “Ginger extract versus Loratadine in the treatment of allergic rhinitis: a randomized controlled trial”, Rodsarin Yamprasert, Waipoj Chanvimalueng, Nichamon Mukkasombut, Arunporn Itharat, Clinical Trial BMC Complement Med Ther, 2020 Apr 20;20(1):119. doi: 10.1186/s12906-020-2875-z, PMID: 32312261 PMCID: PMC7171779
- “Vitamin C depletion is associated with alterations in blood histamine and plasma free carnitine in adults”, C S Johnston, R E Solomon, C Corte, J Am Coll Nutr, 1996 Dec;15(6):586-91. doi: 10.1080/07315724.1996.10718634, PMID: 8951736
- “Quercetin is more effective than cromolyn in blocking human mast cell cytokine release and inhibits contact dermatitis and photosensitivity in humans”, Zuyi Weng, Bodi Zhang, Shahrzad Asadi, Nikolaos Sismanopoulos, Alan Butcher, Xueyan Fu, Alexandra Katsarou-Katsari, Christina Antoniou, Theoharis C Theoharides, PLoS One, 2012;7(3):e33805. doi: 10.1371/journal.pone.0033805. Epub 2012 Mar 28, PMID: 22470478 PMCID: PMC3314669
- “Quercetin with the potential effect on allergic diseases”, Morteza Jafarinia, Mahnaz Sadat Hosseini, Neda Kasiri, Niloofar Fazel, Farshid Fathi, Mazdak Ganjalikhani Hakemi, Nahid Eskandari, Review Allergy Asthma Clin Immunol, 2020 May 14;16:36. doi: 10.1186/s13223-020-00434-0. eCollection 2020, PMID: 32467711 PMCID: PMC7227109
- “IgE-mediated mast cell responses are inhibited by thymol-mediated, activation-induced cell death in skin inflammation”, Joshua B Wechsler, Chia-Lin Hsu, Paul J Bryce, J Allergy Clin Immunol, 2014 Jun;133(6):1735-43. doi: 10.1016/j.jaci.2013.12.024. Epub 2014 Jan 31, PMID: 24486068 PMCID: PMC4040322
- “Thymol attenuates allergic airway inflammation in ovalbumin (OVA)-induced mouse asthma”, Ershun Zhou, Yunhe Fu, Zhengkai Wei, Yuqiang Yu, Xichen Zhang, Zhengtao Yang, Fitoterapia, 2014 Jul;96:131-7. doi: 10.1016/j.fitote.2014.04.016. Epub 2014 Apr 28, PMID: 24785965
ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング