インターミッテント・ファスティングの正しいやり方|やった方が良い人やってはダメな人

2020/06/30/

バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。

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ファスティング/断食のダイエット効果

最近、体重が気になり始めた人が増えているようですが、「ちょっとファスティングでもやってみようかなぁ~」なんて考えている人もいるかもしれませんね。

ファスティング/断食とは、一般的に、3~4日間以上、水分補給のみで過ごすものです。人気のファスティングでは、スムージーやジュースなどの摂取が許容されていることが多いようです。

体は通常、ブドウ糖と脂肪酸をエネルギー源としています。食事から摂ったそうしたエネルギー源から様々な身体活動に必要な分を使い、残った分を体脂肪として蓄えます。

食事が得られない時は、貯蔵しておいた脂肪をブドウ糖と脂肪酸に分解しなおしてエネルギー源として使用します。つまり、ファスティング(断食)をすることで、体は体内に貯蔵してある脂肪を消費して使わざるをえなくなります。

体から余分な脂肪が減りますから、3~4日で効果が実感できる簡単なダイエット法ということも、ファスティング人気のひとつの理由です。

また、細胞内に溜まった有害物質を排出できると謳っているファスティングの指導者がいることもファスティング人気のもうひとつの理由です。ただし、細胞内からの有害物質の排出に関しては、実際のところ、科学的な裏付けは存在しません。

ファスティングを勧める人たちがよく口にする「オートファジー」は、細胞内のタンパク質のリサイクルの仕組みであって、デトックスの仕組みではありません。ましてや、タンパク質以外の物質のリサイクルもデトックスもしません。

もちろん、数日間、固形物を胃や腸に入れないことによる胃腸の休息で、体の自然な排泄が促されるようになります。その意味においてのデトックス効果はあります。

それに、3~4日またはそれ以上のファスティングを行う場合には、正しい準備が必要です。ファスティング中にやってはいけないこともあります。誤った方法でファスティングを行うと、逆に有害物質を溜め込んでしまうことになります。適切な指導の下で行うのでなければお勧めしません。

正しい準備の仕方を、ソフィアウッズ・インスティテュートのマインド・ボディ・メディシン講座セルフドクターコースでは、教えています。

ファスティングは元々は精神の浄化のため

ファスティング/断食は、新しい概念ではありません。例えば、イスラム教、ユダヤ教、キリスト教、仏教などの多くの宗教によって昔から行われてきた修行のひとつです。

しかしそれは、肉体の浄化による精神の浄化を目指したもので、乱れたライフスタイルの辻褄合わせにやる現代人のファスティングとは趣が異なります。

また近年では、兵士の訓練にも取り入れられることがあるようです。それは戦争時に、長期間空腹でも戦闘態勢が保たれるよう肉体と精神の持久力を高めるために行われるもので、やはり、一般的なファスティングとは様子が異なります。

インターミッテント・ファスティングとは

インターミッテント・ファスティングとは、その言葉の通り、断続的に行う(やったり・やらなかったりを続ける)ファスティングのことです。

抜いてよい食事と抜いてはいけない食事

従来の食事指導では「欠食してはいけない」というのが定番です。でも、時々、食事を抜くことが健康にとって良いことを示す研究報告が近年増えているのも事実です。

ただ、抜いても良い食事と抜いてはいけない食事があるのです。

抜いてはいけない食事は朝食

私はクライアントさん達や生徒さん達には、原則として食事(特に朝食)を抜かないようお伝えしています。もちろん、胃の調子が悪いとか朝寝坊したとか、その時々の状況や体の声に従って抜くことは構いません。

でも、毎日365日朝食を必ず抜くというライフスタイルは勧めません

セルフドクターコースの中で、朝食を食べるべき体内の仕組みと朝食を抜く危険性について詳しく教えていますが、それは、次のような科学的な裏付けによるものです。

  • 時間栄養学
  • 体内ホルモンのバランス
  • デトックス

抜いてよい食事は夕食

どうしても抜きたいなら夕食にしてください(笑)。

その理由は、

で詳しく説明しています。

インターミッテント・ファスティングが健康に良い理由

インターミッテント・ファスティングが健康にとって良い働きをする理由には、ヒトの歴史が関係していると考えられています。

狩猟時代のヒトは、狩りをしたり、種や実を拾い集めて食べ物を獲得していました。今のようにコンビニがあったわけではありませんから、食べ物が手に入る日もあれば、まったく手に入らない日もあったはずです。そのため、私達の体は食べたり食べなかったりしても大丈夫に造られることとなりました。

しかし、いつでも食べられる現代の、この便利な環境が、返って私達を不健康にしていること、だからこそ時々、食べない機会を設けた方が返って体の機能が効率よく働き、バランスが保たれるのではないかと、近年、考えられ始めているのです。

時々食べないストレスが体に良い

インターミッテント・ファスティングは、適切に行われると、体内に若干のストレスを生みます。

この若干のストレスが、返って体のストレス耐性を高め、酸素の供給が少なくても体脂肪をエネルギーに変換できる、つまり、基礎代謝があがり有酸素運動をしなくても太りにくい体になり、細胞の再生が促されると考えられています。

ただ、ハーバード大学医学部の准教授で、ジョスリン肥満クリニック専門外来のディレクターでもあるオサマ・ハムディ医師は、実際にヒトの細胞に与える影響について確実なことを述べるには、もっと多くの研究とデータの蓄積が必要だともおっしゃっています。

インターミッテント・ファスティングを正しくやる方法

インターミッテント・ファスティングには、様々な方法があります。ここには3つの代表的な方法をご紹介します。

1. 時間を区切って行う

時間を区切って行う方法が、最も簡単です。

1日の中で食事をしても良い時間を8時間に限定するだけです。例えば、朝7時から午後3時までの間でしか食事をしないと決めるのです。朝食と昼食は食べ、夕食を抜くことと同じです。

その後の16時間を水分(水・お茶・ハーブティなど)だけで過ごします

16時間内の水分補給では、糖分や脂肪分が含まれているものを避けます。例えば、ジュース類はNG。また、お砂糖やミルクが含まれていないものが良いですね。

2. 量を制限する

3日に1日のペースで、食事の量をいつもの3分の1にして過ごす方法です。毎食食べて構いません。ただし、1食の量を3分の1にするのです。

この方法では、夕食を抜くことはしません。抜く代わりに量を減らします。

2日に1日のペース(1日置き)でも構いません。

3. ハイブリッドにする

食事の時間を朝7時から午後3時までの8時間に限定し、かつ、食事の量を3日に1回、いつもの3分の1にします。

夕食を抜き、かつ、3日に1回は朝食と昼食も量を減らす方法です。

インターミッテント・ファスティングのメリット

肥満と生活習慣病の改善

オサマ医師は、インターミッテント・ファスティングは、次の病気の改善に最も効果を示すと、述べています。

  • 危険な肥満(肥満症/病的肥満)
  • Ⅱ型糖尿病(生活習慣病)

ただし、ファスティングは血糖値へ大きな影響を与えるため、既にⅡ型糖尿病と診断されている人は、インターミッテント・ファスティングを行う際には、必ず医師に相談の上、医師の指導に従って行ってください。自己判断は危険です。

脳機能・身体機能の向上

インターミッテント・ファスティングの効果はそれだけでなく、次の効果も報告されています。

  • 認知機能の改善
  • 持久力の向上
  • 身体的ストレス耐性の向上

特に、筋トレを一緒に行うと、より効果的だとオサマ医師は述べています。

準備の必要も副作用もない

インターミッテント・ファスティングは、ケトン体ダイエット等とは異なり重篤な副作用を起こす心配もなく(詳しくは『ケトン体ダイエットは病気治療の食事法』をご覧ください。)、フル・ファスティングのように準備期間の必要やファスティング中にやってはいけないこともありません。また、特殊な器材や食材や追加費用も必要なく、簡単に行うことができます。

インターミッテント・ファスティングは、時々、夕食を抜いたり、時々、粗食で過ごしましょうというものです。

コロナ禍で自宅にこもり勝ちになってしまい、運動不足&食べ過ぎを自覚している人は、挑戦してみてはいかがでしょうか。

インターミッテント・ファスティングを行う際の注意事項

ただし、次のことを心にとめ、守っていただくことをお願いしたいと思います。

  • 体の声を聴くこと
  • 体の声に従うこと
  • 無理に行わないこと
  • 水分補給を忘れないこと

痩せたいという気持ちばかりが先走って、無理なファスティングはくれぐれもしないようにお願いします。

繰り返しになりますが、フル・ファスティングを行うのなら、正しい指導(ファスティング前の準備食の指導、ファスティング中のNG行為、回復食の指導の全ての指導)ができる人と行ってください。

インターミッテント・ファスティングをやってはいけない人

次に該当する人は医師に相談してから行ってくださいね。

  • 妊娠中、授乳中
  • 低血糖
  • 痩せすぎ、虚弱体質
  • 慢性疾患/基礎疾患がある
  • I型糖尿病(自己免疫疾患)
  • がん
  • 未成年者

ソフィアウッズ・インスティテュートからのアドバイス

今まで様々な食事やダイエット法を試してきたこれども、どれも長続きしなかった、直ぐにリバウンドしてしまったという人、ヘルスコーチと、一度、話をしてみませんか?

公認ホリスティック・ヘルスコーチは、食事だけでなく、あなたを取り巻く様々なこと(環境、仕事、家族、人間関係など)を考慮して、プログラムに反映させ、あなたが、なりたいあなたになれるようコーチングを提供します。

あなたのバイオ個性に沿って作られるプログラムですから、リバウンドの心配はありません。ヘルスコーチと一緒ですから3日坊主で終わることもありません。

ソフィアウッズ・インスティテュートのクライアントさんの多くが「しっかり食べているのに痩せた」「特別なことは何もしていないのに体重が減った」と証言しています。

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無理なく適正体重を維持する科学に裏付けされた方法についても教えていますよ。

新学期は、毎年3月と9月です。講座でお会いしましょう。

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参考文献:

ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング