バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。
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目次
無花果の花はどこにある?
無花果には、いくつかの種類があって、5月頃か11月頃まで楽しめるフルーツです。ただ露地物は8月から10月頃が旬のようです。
隠頭花序
無花果と書く通り、外側から見ると、花が咲かない木に見えますが、実は、お花は咲いているのです。私達が実(み)だと思って食べているところが、お花なんですよ。
無花果を切ると、粒々のように見える部分が、お花です。
無花果のように、外ではなく内側に咲くお花を隠頭花序(いんとうかじょ)と呼びます。
禁断の果実は無花果?
無花果(いちじく)は、その食物繊維に整腸作用があり便秘解消に効くことは東洋医学(中医や漢方)で良く知られていて、痔の特効薬としても昔から用いられています。その容器の形状から「いちじく浣腸」とかありますしね(笑)
無花果の機能は、東洋だけでなく西洋においても、聖書の昔から知られています。聖書の中には無花果についての記載がものすごく多くあります。(ちなみに私はキリスト教徒ではありませんが、カトリックの学校に行っていたのと、個人的な興味から、聖書には馴染みがあります。)
例えば、聖書の『創世記』の中で、アダムとイブが食べた「禁断の果実」は、リンゴではなく、無花果だと考えられているんですよ。
聖書には、実は、禁断の果実の名前は明記されていません。
イタリア絵画で、アダムとイブがリンゴを食べている絵が描かれ、それが世界的に有名になってしまったために、リンゴだという認識が広まってしまったのですが、でも、聖書の中の神様は、エデンの園で食べて良い果物とダメな果物について、次のように語っています。
「種のある果物は食べて良いが、
種のない果物は食べてはいけない」
リンゴには種があります。なので、そもそも食べて良い果物です。「禁断の果実」ではありえないのです。
一方、「禁断の果実」を食べた後、二人が体を隠すために身につけた葉っぱは、無花果の葉っぱだということは聖書に明記されています。そのため、「禁断の果実」は無花果だという説が有力なんです。
ヒゼキア王の致死の病気を治す
『列王記II』と『イザヤ書』には、病気になって死にかけていたヒゼキア王に、「もう治らないから家の中を整理しておきなさい」という神様からのメッセージを、預言者イザヤが伝えに行った時の話が書かれています。
そのメッセージを聴き、ヒゼキア王は涙ながらに神に祈りをささげます。
神様はその祈りをくみ、寿命をもう15年延ばすと告げ、ヒゼキア王の腫瘍に無花果を湿布するように伝えたところ、3日目には、ヒゼキア王は歩いて神殿に行くことができたという話が書かれています。(列王記II 20; イザヤ書 38)
ここで驚くのは、無花果が治したのが、「病気」といった曖昧な言葉や「傷」や「熱」ではなく、「腫瘍(The boil)」と明記されていることです。
紀元前の人々が、なぜ無花果が腫瘍に効くことを知っていたのか(神様のお告げということ以外に)は、分かりませんが、現代の科学は、強力な抗がん成分と抗酸化成分が無花果に含まれていることを発見しています。
ちなみに、ヒゼキア王の腫瘍に用いた湿布は、無花果をペイスト状にしたものです。
湿布にする他、聖書には、無花果をクッキーにしたりケーキにしたりパンにいれたりと様々な方法で食されていたことが記載されています。
抗がん作用・抗炎症作用・抗酸化作用・抗高脂血症作用
なお、裏付けとなる研究論文は、最後に参考文献として一覧にしています。
トリテルペノイド
がん細胞では脂肪酸合成が盛んですが、トリテルペノイドは、がん細胞の脂肪酸合成酵素の活性を抑制することが期待されている成分です。2万種類ほどあると報告されています。
無花果の他、リンゴの皮やローズヒップにも含まれている成分です。また、漢方薬では甘草(カンゾウ)や柴胡(サイコ)から発見されています。
抗酸化作用・美白効果・お肌のハリ・血管強化
プロアントシアニジン
プロアントシアニジンは、無花果の色に含まれているポリフェノールの一種です。
赤ブドウの成分でもあり、赤ワインに抗酸化作用があるという流行のキッカケとなった成分です(実際は、ワインではなく赤ブドウの状態で食べる方が良いのですけどね・・)
エラスチンの伸縮性を助け、コラーゲンの合成を促します。エラスチンはお肌のハリや血管の弾力性維持に欠かせない成分です。
また。メラニン色素をつくる酵素チロシナーゼのはたらきを抑えるので、シミ予防・美白効果が期待できます。
整腸作用・便秘改善効果・空咳・喉の痛み
水溶性食物繊ペクチン
ペクチンは、整腸して便秘を解消してくれるだけでなく、粘膜を保護して、お肌の乾燥などを防ぎます。
また、空咳や喉の痛みや声枯れに効きます。
消化促進・二日酔い予防
タンパク質分解酵素フィシン
葉っぱや実から出る白い汁に含まれています。
胃もたれを予防してくれる他、飲み過ぎた後に食べると二日酔い予防になると考えられています。
貧血予防・高血圧予防・ムクミ改善
乾燥無花果には、ミネラルが豊富です。
1日の必要量の10%以上を含んでいる場合、その栄養素を豊富に含む食品だと米国食品医薬品局(FDA)は定義しています。
- 鉄分(1日の必要量6.5-11mg)| 乾燥1.7mg(約19%)、生0.3mg(約3%)
- マグネシウム(1日の必要量:230mg)| 乾燥62mg(約27%)、生14mg(約6%)
- 銅(1日の必要量:0.7-0.9mg)| 乾燥0.31mg(約39%)、生0.06mg(約7.5%)
- カリウム(1日の必要量:2,600-3,000mg)|乾燥840mg(約30%)、生170mg(約6%)
ミネラルの補給には、乾燥無花果が便利そうですね。
なお、各ミネラルの詳しい機能については、リンクしましたので、ご確認ください。
無花果の葉にも抗酸化作用
ギリシャ哲人・自然療法の父ヒポクラテスは、無花果の葉を傷口に巻きつけて治療したという記録が残っています。
現代の科学も無花果の葉の抽出物に次のような様々な機能があることを発見されています。
- インスリン抵抗性の改善
- 腎機能改善
- 肝臓のデトックス
- 中性脂肪の低減
- 抗がん作用
などです。
無花果は、葉っぱも食べられます。
私は食べたことが無いのですが(笑)、ナチュラル・チーズと無花果の葉っぱをクラッカーに載せて食べると美味しいとクリス・カーが言っていましたよ。
無花果を食べる際の注意
未完熟のものは胃腸に障る
必ず完熟したものを食べましょう。
未完熟のものは、返って胃腸の負担になることが知られています。
カルシウムを排出してしまう
鉄分がとても多いため、カルシウムを排出してしまうことがあると報告されています。
ドライフルーツ(乾燥フルーツ)は無農薬を
果物もお野菜も乾燥させると、栄養素が濃縮されるだけでなく、残留農薬も濃縮されています。そのため、乾燥した食品は、無農薬のもの、あるいは、オーガニックのものを購入するようにしましょう。
こちらは、先日、発見した国産(島根県産)の無農薬の無花果のドライフルーツです。
聖書に出てくる食べ物
実家の無花果
実家が庭を造る時、母の意向で「食べられる実をつける木」を中心に植栽が選ばれました。エディブル・ガーデンです。(亡父は花が好きだったので、父の好きな花をつける木や植物ももちろんありますが。笑)
無花果もそのひとつです。毎年8月~9月に実をつけて食卓を豊かにしてくれます。完全に無農薬(放置)栽培です(笑)
朝食に、この上に自家製の豆乳ケフィアを載せて食べます。夏の贅沢です。
ご近所には、お庭でブドウを造っている(こちらのお宅も放置栽培、笑)お家があり、お互いにお裾分けしあっています。田舎の良いところですね。
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参考文献:
- “Tirucallane-Type Triterpenoids from the Fruit of Ficus carica and Their Cytotoxic Activity”, Lin Jing, Yang-Mei Zhang, Jian-Guang Luo, Ling-Yi Kong, Chemical and Pharmaceutical Bulletin, Vol. 63 (2015) No. 3 p. 237-243,
- “Protective effects of Ficus carica leaves on glucose and lipids levels, carbohydrate metabolism enzymes and β-cells in type 2 diabetic rats“, Stephen Irudayaraj S, Christudas S, Antony S, Duraipandiyan V, Naif Abdullah AD, Ignacimuthu S, Pharm Biol. 2017 Dec;55(1):1074-1081. doi: 10.1080/13880209.2017.1279671.
- “Antidiabetic activity of the ethyl acetate fraction of Ficus lutea (Moraceae) leaf extract: comparison of an in vitro assay with an in vivo obese mouse model“, Olaokun OO, McGaw LJ, Janse van Rensburg I, Eloff JN, Naidoo V, BMC Complement Altern Med. 2016 Mar 31;16:110. doi: 10.1186/s12906-016-1087-z.
- “THE EFFECT OF FICUS CARICA L. (ANJIR) LEAF EXTRACT ON GENTAMICIN INDUCED NEPHROTOXICITY IN ADULT MALE ALBINO MICE“, Ghaffar A, Tahir M, Lone KP, Faisal B, Latif W, J Ayub Med Coll Abbottabad. 2015 Apr-Jun;27(2):398-401
- “Isolation and identification of antioxidant and hyaluronidase inhibitory compounds from Ficus microcarpa L. fil. bark“, Ao C, Higa T, Ming H, Ding YT, Tawata S, J Enzyme Inhib Med Chem. 2010 Jun;25(3):406-13. doi: 10.3109/14756360903213473.
- “Identification of proanthocyanidin dimers and trimers, flavone C-Glycosides, and antioxidants in Ficus deltoidea , a malaysian herbal tea“, Omar MH, Mullen W, Crozier A, J Agric Food Chem. 2011 Feb 23;59(4):1363-9. doi: 10.1021/jf1032729. Epub 2011 Jan 24.
ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング