睡眠不足の7つの危険性

2013/11/13/

バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。

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たった一週間でも不眠は危険

たった一週間、十分な睡眠がとれなかっただけで、ストレス抵抗性や免疫機能、臓器炎症や様々な健康状態をコントロールしてくれる遺伝子の活動に変化が生じます。

不眠によって引き起こされる7つ(それ以上)の危険性について、米国のヘルスセントラルによる報告を基に、ご紹介します。

1. 脳内神経伝達の異常

睡眠不足によって、うつ症状・不安・パニック症状・認知症など脳内神経伝達の異常が現れることがあります。

睡眠が十分にとれていないと情緒を安定させる神経伝達物質の伝達が鈍くなり、また、脳の予測機能に異常が生じ、うつ症状、不安やパニック症状を起こしやすくなります。また、記憶力が衰え、情報や考えを認知し、処理する能力が衰えてきます。

米国のジョンズ・ホプキンス大学は、学生時代に不眠を経験した人は、経験しなかった人と比べ、その後、うつ病を発症するリスクが高いとの研究報告をしています。一方で、心療内科を受診するうつ病の方々の症状には、男女ともに睡眠障害が一番多いという報告があります。

「不眠の人は、うつ病になりやすく、うつ病の人は不眠になりやすい」という悪循環の関係です。

こちら『人間関係が煩わしく感じている人は睡眠が不足しているのかもしれません』もご参照ください。

2. 循環器系の異常

睡眠時間が5-6時間より少なくても、多くても不整脈・高血圧・心疾患・脳梗塞など循環器系の病気のリスクを高めます。

不眠は白血球数を減少させ、私達の体のストレスや緊張に対する抵抗力を弱めます。また、交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかず、心拍の乱れ(不整脈)となって現れることがあります。

十分な睡眠をとっていれば、寝ている間に交感神経の活動が低下するので、血圧は下がります。しかし、睡眠が不足していると、交感神経の活動が活発なままとなり、血圧や心拍数が十分に下がらないことがひとつの原因と考えられます。このような状態が続くと、血圧が高いままとなり、心疾患のリスクを高めていきます。

寝つきが悪い人や夜何度も目が覚めてしまう人は、そうでない人に比べ、高血圧を発症するリスクが約2倍になるとする調査報告もあります。

心疾患や長期間にわたる交感神経による血管収縮によって心機能が弱ると、十分な血流が脳に届けらなくなり、脳梗塞のリスクが高まります。

こちら『睡眠不足と動脈硬化』もご参照ください。

3.女性ホルモンの異常

寝ている間、副交感神経が働き、メラトニンが分泌され、私達のホルモンバランスが保たれますが、不眠状態や昼夜が逆転したような生活が続くと、十分なメラトニンが分泌されず、女性ホルモンのエストロゲンのバランスを乱すこととなります。そして、エストロゲンの過剰分泌は乳がんや子宮体がんなど、女性ホルモンの異常によるリスクを高めることが知られています。

4. 糖尿病

不眠はストレス反応を引き起こすことが判っていますが、それによってコルチゾールというホルモンが分泌されます。コルチゾールは、インシュリン抵抗性(インシュリンへの反応が鈍くなる)を高め、血糖値を下げることができなくなることが知られており、結果として糖尿病を引き起こします。

実際に、不眠のある人は、ない人に比べて糖尿病の発症リスクが2~3倍と報告されています。スウェーデンの調査は、不眠は肥満に次いで2型糖尿病の重要な危険因子だと指摘しています。

5. 肥満

米国スタンフォード大学による睡眠時間と肥満度(BMI)の関係調査は、睡眠時間が6~7時間の人が最も肥満度が低く、それより短くても長くても肥満度が高まると報告しています。

睡眠時間が短い人は食欲を増進させるグレリンというホルモンが多く分泌され、食欲を抑えるレプチンというホルモンの分泌が少なくなるとのことです。そのため、睡眠不足が続くと食欲が高まり、結果として太りやすくなり肥満のリスクを高めます。

こちら『睡眠不足になると食事を減らしても痩せられなくなる』もご参照ください。

6. けが・事故

睡眠が不足すると、脳が休息できず、睡眠時に行われる情報の整理ができなくなってしまうことから、集中力や作業効率が悪くなりがちです。

また、睡眠不足や不眠症は、産業事故のリスクを約8倍高めるとも言われています。経済的にみると、米国の試算では睡眠不足や不眠症による事故での経済損失は年間430~560億ドルにのぼるとされ、日本の経済損失は、年間数兆円にのぼるという試算もあります。

7. 寿命

睡眠と死亡リスクについて研究を続けているカリフォルニア大学によると、通常の睡眠時間が6.5~7.4時間の人の死亡率が最も低く、それより短くても長くても死亡率が高いという結果が報告されています。

しかしながら、7時間以上の睡眠については、病気の人は長く寝る傾向があるため、その影響が考慮されていないため、7時間以上の睡眠が死亡率を高めるという確証はまだありません。短時間の睡眠時間については確かな報告です。

サマータイムが心疾患リスクを高める

2020年の東京オリンピックの開催に向けて、日本の夏の暑さ対策として、「サマータイム」の導入がしばらく前に検討されていたことを覚えていますか?

健康への悪影響から、サマータイムを取り止める米国の州が多くなっているのに、まったく時代に逆行したことを、なぜ今更、検討なんてするのだろうかと、その時思ったものです。(その案が消滅して安心しました、笑)

実際、いくつかの研究が、サマータイムがマイルドな心疾患リスクを上昇させることを報告しています。

特に、サマータイムに変更した後、あるいは通常時間に戻した後の1週間以内にマイルドではあるものの急性心疾患を起こすことが多いとのことです。性別や人種や職業による違いについては、今後の研究課題としています。

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参考文献

ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング