【限定公開】老化や生活習慣病を予防して若々しいお肌を保つ食品

2024/09/03/

バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。

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老化予防/アンチエイジングや抗酸化作用と抗炎症作用といえば、ケルセチンという成分が頭に浮かぶ人もいることでしょう。

ケルセチンは、タマネギから発見された黄色い色素のフラボノイドです。抗酸化作用、抗炎症作用、降圧作用、コレステロール低下作用など、さまざまな生理作用があることが、よく知られていますね。今では、ケルセチンそのもののサプリメントやケルセチンを配合したサプリメントも販売されています。

でも今回は、ケルセチンのお話ではありません。

今回は、ジヒドロケルセチン(DHQ)という成分についてお伝えします。

ジヒドロケルセチン(DHQ)は、体内でケルセチンに水素原子が追加されて造られる物質です。このプロセスは「還元」と呼ばれる作用で、体内を酸化から守っています。

ジヒドロケルセチン(DHQ)は、体内で造ることができるだけでなく、ジヒドロケルセチン(DHQ)を含む食品を食べることで、直接、摂ることもできます

なお、ジヒドロケルセチン(DHQ)には、タキシフォリンという薬っぽい別名がありますが、お薬(化合物)ではありません。天然成分です。

上述の通り、ジヒドロケルセチン(DHQ)は、体内でケルセチンから作られる成分です。しかし、次の作用においてケルセチンよりもずっと優秀なんです。

  1. 体内での機能性(バイオアベイラビリティ)
  2. 抗酸化力で老化を遅らせる
  3. 抗炎症特性
  4. 悪玉(LDL)コレステロール低下作用
  5. 免疫機能サポート力

青は藍より出でて藍より青し

という諺がありますが、まさしくその言葉のような成分です。

実は、ケルセチンは体に吸収されにくい性質をもっています。吸収されにくいので体内で活用できる量が限られ(バイオアベイラビリティが低く)、その効果が制限されてしまうのです。

一方で、ジヒドロケルセチン(DHQ)は、ケルセチンに比べて次の性質をもっています。

  1. 水溶性が高いため、細胞で簡単に溶けて胃に優しい成分です
  2. 消化管からはるかに効率よく吸収されます。吸収率が高ければ、細胞内での機能性も高くなります。

フリーラジカルなどの酸化による細胞ストレスは、DNAにダメージを与え、がんのリスクを高める可能性があります。そのため、抗酸化力が高いケルセチンが人気となりました。

しかし、ケルセチンと比較して、ジヒドロケルセチン(DHQ)の抗酸化力の方が、その独特の化学構造によって、フリーラジカルをより効果的に中和し、より多くの細胞を有害な酸化ストレスから保護することができるため、より効率的に強力な抗酸化作用を発揮することが報告されています。

細胞を酸化ダメージから保護してくれるので、老化スピードを遅くし、がんや心臓病などの慢性疾患の予防にとっての効果に期待されています。

ジヒドロケルセチン(DHQ)の抗酸化特性は、お肌にも大きなメリットをもたらします。

フリーラジカルを中和し、細胞の炎症を軽減することで、しわやたるみを予防し、紫外線や環境からのダメージから皮膚を保護してくれます。つまり、健康な若々しいお肌を維持するのに役に立つ成分なんです。

紫外線が気になる夏には、意識して摂りたい成分ですね。

体内炎症は、関節炎、糖尿病、心血管疾患など、多くの慢性疾患の根底にある症状です。

ケルセチンとジヒドロケルセチン(DHQ)は、どちらも抗炎症作用をもっていますが、ケルセチンよりもジヒドロケルセチン(DHQ)の方が炎症を軽減する効果が高いことが示されています。

つまり、ジヒドロケルセチン(DHQ)の方が関節炎やその他の炎症性の慢性疾患の症状を改善し、病気の進行を遅らせる可能性がケルセチンよりも高いと考えられています。

悪玉(LDL)コレステロール値が高いと、動脈硬化、心疾患、あるいは、特定の種類のがんを誘発する脂質過酸化が起こるリスクが高まります。

ケルセチンとジヒドロケルセチン(DHQ)のどちらも悪玉コレステロールを減少させる作用をもっています。しかし、ここにおいても、ケルセチンよりも優れた抗酸化作用と抗炎症作用をもっているジヒドロケルセチン(DHQ)の方が、より効果的に悪玉コレステロールを減少させ、コレステロールの酸化を抑制することで、血管機能を改善し動脈硬化を予防し、心臓と血管を効果的に保護できると考えられています。

結果、心筋梗塞や脳卒中の予防になると考えられています。

免疫機能を高く保つことは、感染症を予防したり克服したり、全般的な健康を維持するために不可欠です。

ケルセチンもジヒドロケルセチン(DHQ)も免疫力をサポートする機能をもっています。

しかし、ジヒドロケルセチン(DHQ)の優れた吸収性と生物利用活性によって、免疫細胞の生産と活動を促進したり、感染症や病気に対する防御力においてもジヒドロケルセチン(DHQ)の方が優れていると言えます。

また、免疫力の維持と回復においてもより優れたサポートを行うと考えられています。

ジヒドロケルセチン(DHQ)は、体内でケルセチンから作られますから、ケルセチンを多く含んでいる食品を忘れずに食べましょう。

文部科学省の食品成分表にケルセチンの登録がないため、国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構が2015年に発表した、日本人が日常的に口にする食品の中でケルセチンを多く含む夏と冬の食品リストと、海外の研究者によって調査された複数の研究論文を用いて、上の一覧表を作成しています。

ケルセチンの抽出に用いられた方法が研究ごとに異なることから、単位は揃えましたが、数値(ケルセチン量)には、ある程度の誤差や幅があることをご承知おきください。なお、数値は全て「生」の食材からの抽出量です。

赤玉ねぎにケルセチンが豊富に含まれているとするネット記事を目にしたことがあります。しかし、少なくとも私が調べた中での研究論文では、赤玉ねぎに含まれているケルセチン量は、100g中0.6mgで、上の一覧表では欄外(ランク外)となりました。

赤玉ねぎにはポリフェノールが多く含まれていることは確かです。しかし、そのすべてがケルセチンではありませんから、ポリフェノールの合計量が多いからと言って、ケルセチンが多いとは限りません。

農業・食品産業技術総合研究機構が調べた国産の食品だけに限定して一覧にしたのが下の表です。

ブロッコリーの旬は冬なのですが、夏に育つブロッコリーの方が冬の3倍のケルセチンを含んでいるのが意外でした。また、玉ねぎは、夏に収穫したものを冬まで保存しておくと、ケルセチン量が多くなるとのことでした。

海外の研究では、ほうれん草や蕎麦の実からケルセチンが検出されていますが、研究機構の調査では、ほうれん草は夏も、旬の冬も、両方とも不検出でした。その他、ケルセチンが検出されなかった国産の食品は次の通りです。

  • 長ネギ
  • ほうれん草
  • じゃがいも
  • 赤しそ&青しそ
  • キャベツ
  • 春菊
  • 白菜
  • 乾麺の蕎麦を茹でたもの

ジヒドロケルセチン(DHQ)を直接含有している食品もあります。

ジヒドロケルセチン(DHQ)を含有している食品については、ケルセチンの研究のように多くの食品を一括して同一の基準と方法によって調査分析した論文を見つけることができませんでした。

ただ、ジヒドロケルセチン(DHQ)を含む個々の食品についての研究は散発的に存在していること、また、必ずしも含有量を明記している研究ばかりではなかったことから、含有量を明記することはできませんが、研究対象になったことのある食品(裏付けとなる研究論文をみつけられたもの)だけを集めてひとつの表にまとめました。

土茯苓(どぶくりょう)は、サルトリイバラ科の植物で、生薬です。サルトリイバラ科のその他の薬草については『サルサパリラ』もご参照ください。

また、今までに詳しい機能について執筆した食品を下にリンクしましたので、併せてご確認ください。

クリームナッツナムナムは熱帯地域に育つ植物です。クリームナッツはモンキーポットと呼ばれる植物の種、ナムナムはフルーツです。

から松もジヒドロケルセチン(DHQ)の含有量が多いとして研究が行われている植物ですが、食べられないので表に加えていません。から松の精油から摂取できるかもしれませんが・・。

なお、レモン、緑茶、紅茶、タラゴン、ディルクランベリーにもジヒドロケルセチン(DHQ)が含まれているとする情報をネット上で目にしましたが、それを裏付ける論文をPub Med で見つけることができませんでしたので、表に加えていません。

ただ、緑茶とディルクランベリーは、先にご紹介したケルセチンを豊富に含んでいるので、ジヒドロケルセチン(DHQ)も含んでいるのかもしれませんし、2つを混同したネット上の誤情報なのかもしれませんし・・正確なことは不明です。

上述したように、ジヒドロケルセチン(DHQ)の優れた作用によって、さまざまな疾患の症状を改善できる可能性があることから、次の医薬品の効果を高めたり、あるいは、量を減らしてもらえるかもしれないと考えられています。

ジヒドロケルセチン(DHQ)のサプリメントを用いて、お薬の効果を補完する効果を期待するのなら、必ず主治医または薬剤師に相談して安全性と有効性について確認してください。また、主治医に相談することなく、サプリメントを飲んだり、自己判断でお薬を止めたり減らしたりしないでくださいね。

統合食養学のヘルスコーチとしては、上でご紹介した食品を多く食事に加えることで、慢性疾患を予防し、また、既にお薬を服用している人は、ゆるやかに症状の改善を促し、その結果、お薬の量を減らせることが望ましいと考えます。

ジヒドロケルセチン(DHQ)のコレステロール低下作用によって、スタチン系のお薬の必要投与量を減らすことができるかもしれません。

ジヒドロケルセチン(DHQ)の抗炎症作用は、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)を補完し、投与量を減らすことができる可能性があります。

ジヒドロケルセチン(DHQ)は、天然成分ですから、NSAIDの長期使用に伴う胃腸障害などの副作用リスクを最小限に抑えながら、痛みや炎症を効果的に緩和することができる可能性があります。

イブプロフェンの詳しい機能については『イブプロフェン』をご参照ください。

ジヒドロケルセチン(DHQ)の抗酸化特性と抗炎症性特性によって、酸化ストレスや炎症性の慢性疾患とその合併症を予防する効果があると考えられています。

ジヒドロケルセチン(DHQ)と一緒に服用することで、メトホルミンの有効性が高まり、糖尿病に関連した組織や臓器の損傷を防ぐサポートが提供されると考えられています。

また、メトホルミンは、健康な神経に必要なビタミンB12を奪う作用があるため、減らすことができれば、ビタミンB12欠乏症の予防にもなりえます。

ジヒドロケルセチン(DHQ)の抗炎症と抗酸化特性は、アスピリンの抗血液凝固作用をサポートすると考えられています。

アスピリンの詳しい機能については『アスピリン』をご参照ください。

ジヒドロケルセチン(DHQ)には、血管内皮機能を改善し、酸化ストレスを軽減する機能があることが示されていることから、降圧剤の機能をサポートできると考えられています。

ジヒドロケルセチン(DHQ)の抗炎症特性と抗酸化特性には、神経保護効果があり、抗うつ剤の作用を補完する(抗うつ剤を減らせる)可能性があると考えられています。

抗うつ剤には依存性や好ましくない副作用があるので、ジヒドロケルセチン(DHQ)との併用で量が減らせるのなら理想的です。

アレルギーは炎症性の症状のひとつです。

ジヒドロケルセチン(DHQ)の抗炎症特性は、抗ヒスタミン作用としても有効です。そのため、抗アレルギー薬と一緒に服用することで、症状をより効果的に軽減できると考えられています。

抗アレルギー薬にも好ましくない副作用がありますから、効果的に減らすことができるのなら理想的です。

ジヒドロケルセチン(DHQ)は、適切な用量で摂取すれば、ほとんどの人にとって安全であると一般に考えられています。ただし、具体的な「適切な量」は不明である他、潜在的な副作用には次のようなものが起こる可能性があります。

  • 胃腸不良・・・大量摂取による胃の不調、吐き気、下痢などの胃腸不良
  • 腎臓機能障害・・・ 非常な大量摂取による腎機能障害
  • 薬物相互作用・・・抗生物質の効果の変容
  • アレルギー症状・・・アレルギー反応が起こる可能性

いくらジヒドロケルセチン(DHQ)が天然由来成分とはいえ、サプリメントにするにあたって、さまざまな添加物が含まれています。また、天然成分だからこそのアレルギー反応や副作用も起こり得ます。

サプリメントを使用する際には、必ず、医師・薬剤師に相談の上、服用するようにしてくださいね。

また、サプリメントは便利かもしれませんが、健康的な食事やライフスタイルを代替するものではありませんから、基本は、健康的な食事と適度な運動、良質な睡眠であることをお忘れなく!

ソフィアウッズ・インスティテュートからのアドバイス

公認ホリスティック・ヘルスコーチは、食事だけでなく、あなたを取り巻く様々なこと(環境、仕事、家族、人間関係など)を考慮して、プログラムに反映させ、あなたが、なりたいあなたになれるようコーチングを提供します。

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参考文献

ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング