あなたの知らない卵の真実|卵でコレステロールが上がると今でも思っていませんか?

2025/03/11/

バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。

心と体をつなぐホリスティックな食事法について、
ニュースレター登録者限定のキャンペーン情報等も配信しています。
ご登録は、こちらから
もれなく統合食養学ホリスティック栄養学冊子が無料ダウンロードできます

確かに、卵にはコレステロールが含まれています。

そのために、長年にわたって、卵は悪者扱いされてきました。

でも、食事から摂るコレステロールの量が、あなたの血液中のコレステロール値(血液検査で測る値)にそのまま反映されるわけでありません

肝臓は体内のコレステロールの量を一定に保つ働きをしています。コレステロールが増えれば造らなくなり、コレステロールが減れば、増やします。そして、1日に肝臓で造られるコレステロールの約80%は食事とは無関係に造られるコレステロールなんです。

だから、あなたが卵をひとつふたつ控えたところで、大した影響はありません。

実際に、10年も前(2015年)に、厚生労働省から発表される『日本人の食事摂取基準2015』からは、コレステロール制限が撤廃されています。コレステロール制限は、米国や欧州各国の食事摂取基準からも撤廃されています。

その、2015年の『日本人の食事摂取基準』に記載されている、コレステロール基準を撤廃するに至った説明の中には、卵に関する研究も含まれています。なお、それぞれの研究の詳細については、『日本人の食事摂取基準2015』をご参照いただくとして、いくつか抜粋してご紹介します。

例えば、次のようなものです。

日本人を対象にしたコホート研究の『NIPPON DATA80』では、卵の摂取量と虚血性心疾患や脳卒中による死亡率との関連はなく、1日に卵を2個以上摂取した群とほとんど摂取しない群との死亡率を比べても有意な差は認められなかった

卵の摂取量と冠動脈疾患罹患との関連を調べたJPHC研究でも、卵の摂取量と冠動脈罹患との関連は認められなかった

また、糖尿病患者においても、卵の摂取量と冠動脈疾患罹患との関連は認められておらず、横断的な卵の摂取量と糖尿病有病率との関連も認められていない

もちろん、制限が撤廃されたからと言って、無制限に食べて良いということではありません。でも、繰り返しますが、卵をひとつふたつ食べたくらいで、あなたのコレステロール値は上がらないということです。

それどころか、卵を食べた方が、コレステロールが減るかもしれないというお話を今回はお伝えします。

コレステロール以外に、卵にどんな栄養素が含まれているか、あなたは知っていますか?

ちなみに、卵の殻の色と食品としての卵の栄養価に関係はありません。鶏の種類によって、卵の殻の色が異なるだけです。

ここからは、卵1個の重さを平均約60gとして、卵1個で考えることにします。

そのため、文部科学省が発表している食品成分表(可食部100gあたりの栄養素量)を、卵1個の重量60gに換算してグラフを作成しています。

卵が優秀なタンパク源であることは、多くの人が知っていることかもしれませんね。

卵1個に含まれるたんぱく質の量は、約7.32g。そのうち、卵黄に3.3g、卵白に4.02g含まれています。卵黄も卵白も18種類のアミノ酸を含み、その中には、不可欠アミノ酸全11種が含まれています。

可食部100g中に1日の必要量の10%以上を含んでいる場合、その栄養素を「豊富に含んでいる」と表現しても良いと米国食品医薬品局(FDA)は定義しています。今回は、卵1個(60g)で、各栄養素の1日の必要量をどれくらいカバーできるかを調べてみました。

すごくないですか?

ミネラルは、クロムを除いて12種類すべてが含まれています。ビタミンも、ビタミンCを除いて全てが含まれています。しかもたった1個(60g)で、多くの栄養素の1日の必要量の10%以上をカバーできてしまいます。

食物繊維は含まれていませんが、ほぼ完全栄養食品と言って差し支えないのではないでしょうか。

卵1個の卵黄(約20g)だけで計算してもかなり優秀な栄養源であることが分かります。

特に、卵黄1個に1日の必要量の20%以上も含んでいる超豊富な栄養素もあります。各栄養素の詳しい機能の説明はリンクをご確認ください。

卵白だけ(約40g)ではこんな感じです。卵白にも多様な栄養素が含まれています。

特に、次の栄養素が卵1個分の卵白だけで1日の必要量の10%を超えます。各栄養素の詳しい機能の説明はリンクをご確認ください。

ナイアシンは、体内で長寿タンパク質であるサーチュインを活性化させる成分に変換されるビタミンです。

卵には、レチノール活性当量(ビタミンA)に含まれない、カロテノイドも豊富です。特に、ルテインとゼアキサンが豊富に含まれています。

ルテイ​​ンとゼアキサンチンは、主に、目を健康に保つ働きをしていますが、心臓血管系の健康やがん予防、骨粗鬆症の予防などにも効果があると期待されている成分です。

ルテイ​​ンとゼアキサンチンの詳しい機能については『ルテイ​​ンとゼアキサンチン』をご確認ください。

シアル酸は、腸粘膜の機能性成分のひとつです。そのシアル酸を豊富に含んでいる数少ない食品のひとつが卵です。文部科学省の食品成分表にはシアル酸の登録がないため、海外の研究論文による具体的なシアル酸含有量について調べた結果は『シアル酸豊富な食品』をご確認ください。

腸粘膜であるムチンを構成する成分のひとつがシアル酸です。

特に、卵白のムチンは、O型糖鎖と呼ばれ、体粘液に機能的な特性を与えることが明らかにされている機能性糖鎖です。

その機能性糖鎖が体内で造られるためにシアル酸が必要なんです。IBSやIBDなどの腸炎の改善に期待されています。

腸内細菌によるオリゴ糖のシアル化によって免疫機能が向上することが明らかになっています。シアル化に必要な成分が、シアル酸です。

シアル酸の作用を活用した医薬品には、抗インフルエンザ薬リレンザなどがあります。

卵、特に卵黄には、コリンが豊富に含まれています。文部科学省の食品成分表にはコリンの登録がないため、食品のコリン含有量を調べた海外の研究論文によれば、卵1個(60g)には、コリン約150mgが含まれています。これは、その研究対象となった145品目の食品中2番目の多さでした。(ちなみに一番は鶏レバーでした)

コリンは、アセチルコリンという神経伝達物質の材料となる成分です。脳機能を活性化し、認知機能を維持・向上させる物質です。

コリンは、コリンエステルという神経伝達物質の材料でもあります。交感神経の働きを抑え、血圧を下げる作用があることが明らかにされている物質です。

更に、コリンは、レシチンの材料でもあります。レシチンは、乳化作用のある物質、つまり、脂質を溶かす作用のある物質です。

卵を食べることによって、脂質代謝が促進され、コレステロール値を下げたり、血栓を溶かす働きが期待できると言えます。

少なくとも卵に含まれているコレステロールは、卵自身に含まれている他の成分によって相殺されると考えて良いのではないでしょうか。

更に、レシチンには、細胞膜を活性化する働きがあり、肝臓細胞を活性化することが期待されています。ヨーヨーダイエットなどで肝臓に溜まった脂肪をレシチンが溶解してくれることが期待できます。

コリンの詳しい機能については『ホスファチジルコリン』をご確認ください。

卵には、硫黄になる成分が含まれています。硫黄は抗酸化作用のあるミネラルですが、そのままの形で食品に含まれているわけでなく、アミノ酸の中に含まれています。

硫黄成分を含むアミノ酸は、含硫アミノ酸と呼ばれ、不可欠アミノ酸の中では、メチオニンとシスチンです。

冒頭でお伝えしたように、卵には全ての不可欠アミノ酸が含まれていますから、当然、メチオニンとシスチンも含んでいます。

卵を茹ですぎると、卵黄と卵白の間が青緑色になることがありますが、それは加熱によって硫黄が作られたためです。

アミノ酸の硫黄成分は、肝臓でグルタチオンやタウリンという抗酸化成分に合成されます。グルタチオンはがん細胞も殺すことのできる強力な抗酸化力をもっています。お肌の健康にとっても重要な成分です。

お肌の健康と硫黄成分との関係については『肌荒れ』をご確認ください。

CoQ10は、心臓の健康にとって不可欠な成分です。細胞を活性化する働きをもっています。

卵に含まれているCoQ10の量は、他の食品と比較して決して多くはありませんが、ものすごく少ないわけでもありません。

CoQ10の詳しい機能については『CoQ10』をご確認ください。

では、もしあなたのコレステロール値を上げたのが卵ではないとしたら、あなたの悪玉コレステロール値を高くした真犯人は誰なのでしょうか?

・・・・

続きをご覧になるには、ニュースレターへのご登録が必要です

下のフォームにご入力されたメールアドレスに「限定公開記事」へのリンクがついた
Welcomeメールをお送りします。

ソフィアウッズ・インスティテュートからのアドバイス

まだ卵を食べることが不安ですか?

もしあなたに卵アレルギーがなく、ヴィーガンでもないのなら、卵を食事に上手に活用していく方が、ずっと健康的な日々を送れるはずですよ。

もちろん、なにごとも「過ぎたるは及ばざるがごとし」ですから、どんなに良いものも食べ過ぎてはいけません。同じように、食べものにNGのレッテルを貼ることも好ましいとは言えませんね。

満遍なくほどほどに食べる

それが健康への近道です

それでも、卵を食べることが不安ですか?

もしおひとりで取り組むことに不安や難しさを感じるのでしたら、ヘルスコーチと、一度、話をしてみませんか?

公認ホリスティック・ヘルスコーチは、食事だけでなく、あなたを取り巻く様々なこと(環境、仕事、家族、人間関係など)を考慮して、プログラムに反映させ、あなたが、なりたいあなたになれるようコーチングを提供します。

プライベート・ヘルスコーチング・プログラムについて
お気軽にご相談ください。
初回相談を無料でお受けしています。

あるいは、ソフィアウッズ・インスティテュートのマインド・ボディ・メディシン講座セルフドクターコースで学びませんか?セルフドクターコースでは、あなたが食を通してご自身の主治医(セルフドクター)になるために、必要な知識とスキルを教えています。

新学期は、毎年3月と9月です。講座でお会いしましょう。

心と体をつないで健康と幸せを手に入れる
ニュースレターのご登録は、こちらから
統合食養学(ホリスティック栄養学)冊子が無料ダウンロードできます

ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング