デーツは大腸がんの増殖を抑制したアラブ王室御用達のスーパーフルーツ

2018/06/26/

バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。

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デーツ(Date)というフルーツを知っていますか?

最近、日本でもデパートやナチュラルフード・ショップなどで見かけるようになりました。

私が人生で初めて「デーツ」という食べ物が、世の中にあることを知ったのは、中学校の英語の教科書です。

何年生の時の教科書だったか忘れてしまいましたが、果物のデーツ(Date)と、日付という意味のデイツ(Date)をかけたジョークが載っていました。そして、その時、「デーツ」が日本語で「なつめやし」という名前であることも研究社の辞書で知りました。

でも、当時ネットもありませんし、教科書や辞書には写真も載っていませんでしたから、それがどんな形でどんな味のする食べ物かなどは分からず、「やし」という名前から、外国では「ヤシの実を丸のまま食べるのか?」くらいに思っていました。

実物のデーツに出会ったのは、1980年代の米国。

アルジェリアからの留学生が、家族が送ってくれたデーツを持ってきたのです。

デーツは北アフリカや中東の代表的な食品

中学校の英語の教科書に載っていたデーツのことをなぜか覚えていた私は、「これがデーツかぁ~」と、謎が解けてむちゃくちゃ感動しました。

それにデーツは、聖書にも頻繁に登場するフルーツなんですよ。

デーツは、聖書の「創世記」に書かれている「生命の樹(Tree of Life)」ではないかと、よく言われます。(でも、聖書に明記はされていないんです。前後の文脈から考えると、そうなんじゃないかと考えられているのです。)

紀元前からデーツを使ってケーキを焼いていた

他にも聖書には、ダビデ王の行為として次のように記載されています。

イスラエルのひとりひとりみなに、
男にも女にも、それぞれ、
丸型のパン、なつめやしの菓子、干しブドウの菓子を分け与えた。

(旧約聖書歴代誌I(16:3)、サムエル記II(6:19)など)

紀元前から、デーツを使ってケーキを焼いていたことが判ります。

今でも、ヘルシーなお菓子(ケーキやクッキー)を作るレシピの多くが、お砂糖の代わりにデーツを使っています。意識高い系の人が、最近始めたことではなくて、紀元前から、お砂糖の代わりにデーツは使われていたってことです。

デーツはただ甘くて美味しいだけの果物じゃない

なお、裏付けとなっている研究論文は、最後に参考文献として一覧にしています。

大腸がん細胞の90%を抑制/抗がん作用

試験管試験ですが、デーツからの抽出成分が大腸がん細胞の成長を約90%抑制したと報告されています。

また、デーツを毎日食べる習慣のない人と比較して、毎日食べる習慣のある人は約52%大腸がんを発症するリスクが低いことも報告されています。リスクが半分以下になるってことですね。

デーツを食べると、腸内で善玉菌が増殖し、一方で、がんの発症と関係の高い菌の増殖が抑制されたことが観察されています。善玉菌は、デーツのポリフェノールを食べて抗がん作用のある物質を分泌したのと報告されています。

またひとつ、がんの人が安心して食事に摂りいれることができる甘未がありましたね。

便秘改善/整腸作用

FDA(米国食品医薬品局)の定義では、ある栄養素の1日の必要量の10%以上を含んでいる場合、その食品は、その栄養素を豊富に含んでいると言うことができます。

デーツには、食物繊維が豊富です。1日の必要量(17g-19g)の約40%にあたる7gを含んでいます。その約80%が不溶性食物繊維です。

そのため腸を刺激して蠕動運動を促し、腸内に老廃物が滞留している時間を短縮します。また、便の量を増やすので排便を促すことから、便秘解消に効果があるといわれています。

ただ、不溶性食物繊維で便秘が悪化してしまう人もいますので、体の声を聴きながらね。

風邪・インフルエンザ予防/免疫機能向上

デーツを食べると、CD4+、CD49+、CD11b+ と呼ばれる免疫T細胞が脾臓(ひぞう)で増え、免疫機能が向上することが観察されています。

これらの免疫T細胞達は、次の様な働きを助けることで、免疫機能を向上させます。

  • 他の免疫細胞が有害物質や異物に対する抗体を作る
  • 病原菌を貪食する
  • 炎症や感染が起きている場所を特定する

脾臓の働き

脾臓は、あまり知名度のない臓器ですが、とても大切な臓器なんです。お腹の左上の方、肋骨のすぐ下にあります。次の様な働きで免疫機能を支えている大切な臓器なんです。

  • 血液を造る
  • 血液を貯蔵する
  • 古くなった血液を分解する
  • 循環血液を浄化する

貧血予防

デーツには、血を造るのに必要な、葉酸鉄分が含まれています。葉酸と鉄分は1日の必要量の8%ですが、銅は50%も含んでいます。

赤血球中のヘモグロビンの合成には鉄が必要ですが、鉄はセルロプラスミンによって酸化されないとヘモグロビンの合成に使うことができないんです。セルロプラスミンを運んでくれるのが銅なんです。

それぞれの栄養素の詳しい機能については『葉酸』『鉄分』『』をご確認ください。

骨粗鬆症予防

骨の形成に関係しているミネラル、カルシウムマグネシウムリンマンガンを多く含んでいます。

カルシウム、マグネシウム、リンが骨の形成にかかわっていることは、皆さんよくご存じだと思いますが、マンガンも骨の代謝に関係している大切なミネラルなんですよ。

マンガンは、抗酸化作用のある、スーパーオキシドジスムターゼSOD)と呼ばれる酵素の構成成分でもあります。

それぞれの栄養素の詳しい機能については『カルシウム』『マグネシウム』をご確認ください。

情緒の安定/イライラ解消

心の安定と深いかかわりのあるミネラル、マグネシウムを、1日の推奨量の4分の1以上、約26%も含んでいます。

肥満予防

パントテン酸を、1日の推奨量(5mg)の約20%(0.94mg)も含んでいます。
パントテン酸はビタミンB群といっしょになることで、体内の様々な代謝(タンパク質代謝糖質代謝脂質代謝など)に関係しています。

そして、デーツは、

  • 糖代謝に必要なビタミンB1
  • 脂質代謝に必要なビタミンB2
  • タンパク質代謝に必要なビタミンB6
    も含んでいます。

甘いのに、ちゃんと自分で自分を代謝できる成分を持っている安全な甘味ですね。

それぞれの栄養素の詳しい機能については『ビタミンB1』『ビタミンB2』『ビタミンB6』をご確認ください。

ストレス耐性を作る/副腎皮質ホルモン合成

パントテン酸は、ホルモン合成、特に、副腎で造られるホルモン、コルチゾールの合成に関わっています。コルチゾールは多すぎると免疫不全を起こしたりと問題ですが、適度に分泌されていることで、私達の体を適度に緊張させ、不注意によるケガなどを起こさないよう守ってくれます。

二日酔い予防/改善

ナイアシンは、体内でNADという物質に変換されます。NADは、アルコールが分解される時に発生する有害なアセトアルデヒドという物質の分解酵素の補酵素として働きます。

デーツは、ナイアシンの1日の推奨量(11mg – 15mg)の約15%(1.8mg)を含んでいます。

お酒を飲む時のおつまみとして食べても良いですね。

聖書に出てくる食べ物

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参考文献:

ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング