バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。
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目次
1日に何本の抜け毛なら正常?
「髪は女の命」と言われますが、髪の悩みありませんか?
お風呂場や洗面所の抜け毛が気になったことはありませんか?
新陳代謝が正常に行われている健康な人であれば、一日30本~60本くらいの髪が抜けるのは普通ですから、心配はありません。
抜け毛が起こる原因
でも、もし、いつも以上に抜け毛が増えたことが気になっているのなら、抜け毛にはさまざまな原因が考えられます。
抜け毛がどれくらい続くかは、原因によって異なります。
慢性的なストレス
次のような大きな肉体的・精神的なストレスによって抜け毛が起こることがあります。
- 仕事や人間関係による精神的なストレス
- 長期の病気療養
- 大きな手術
- 重度の感染症
- など
例えば、体に大きなストレスがかかった2~3か月後に抜け毛が起こることが多いです。
ストレスが原因の抜け毛は、数週間から数か月かけて毛が抜け続きますが、適切なケアをすれば、その後数か月かけて再び生えてきます。
病気
抜け毛を伴う病気もあります。例えば、次のような病気になると抜け毛が起こることが多いです。
- 甲状腺疾患(甲状腺機能低下症や甲状腺機能亢進症など)
- 自己免疫疾患・・・円形脱毛症が起こることがあります
- 全身性エリテマトーデス(狼瘡)
- 梅毒
こうした病気が疑われる場合には、早期に検査を受けて適切な治療を受けることが抜け毛を改善する一歩です。
頭部白癬感染症
白癬菌(真菌)による頭皮の感染症です。治療を受けても髪の再生が遅いことがありますので、永久的な脱毛を防ぐには早期に治療することが重要です。
性ホルモンバランスの不均衡
女性ホルモンや男性ホルモンによる影響で抜け毛が起こることもあります。
生理・妊娠・出産
女性では、妊娠中や出産後に、ホルモン量の急激な変化によって抜け毛になることがありあます。また、経血が多い女性にも抜け毛が起こることがあります。
男性ホルモン
男性の抜け毛は、通常、次の3つの要因の相互作用によって起こります。
- 遺伝
- 男性ホルモン
- 加齢
アンドロゲン性脱毛症
また、男性と女性の両方に影響を与える最も一般的なタイプの抜け毛は、男性型脱毛症または女性型脱毛症とも呼ばれる「アンドロゲン性脱毛症」です。
これは、時間の経過とともに悪化する傾向がある脱毛症なので、早めに治療することが大切です。
薬の副作用
薬によっても抜け毛を起こすものがあります。例えば、次のような薬では、副作用によって抜け毛が起こることがあります。
- ヘパリン・・・抗血液凝固剤
- ベータ遮断薬・・・降圧剤
- ワルファリン・・・抗血液凝固剤
- リチウム・・・躁病の気分安定薬
- アンフェタミン・・麻薬
- レボドパ (アタメット、ラロドパ、シネメット)・・・パーキンソン病治療薬
- など
また、がんの化学療法に用いられる多くの薬剤、例えば、ドキソルビシン(アドリアマイシン)などには、頭部全体の脱毛を起こすものがあります。
薬の副作用が抜け毛の原因の場合、薬をやめれば髪は正常に戻ることがほとんどです。
頭皮ダメージ
次のようなヘアスタイルやヘアサロンでの施術によって抜け毛が起こることがあります。
- 髪をきつく編む、コーンロウにする
- ヘアアイロンやホットローラーの使用
- ブリーチ、ヘアカラー、パーマなどの薬品によるダメージ
次のような要因によっても、切れ毛や抜け毛が増えます。
- 頭皮の荒れ
- 皮脂分泌の過剰、あるいは不足
美容によるダメージが原因で抜け毛が起きた場合には、より自然なスタイリングに変えることで抜け毛は通常止まります。
牽引性脱毛症
牽引性脱毛症は、何年も髪をきつく編むヘアスタイルによって起こります。毛根が傷ついてしまっている場合には、ヘアスタイルを変えても改善しません。
髪をきつく編むヘアスタイルを、何年も続けることはお勧めできません。
栄養失調/バランスの乱れ
食事の内容は、髪の健康に大きな影響を与えます。
そのため、短期間で体重を大幅に減少させるような極端なダイエットや偏食などによって、健康な髪に不可欠なビタミンやミネラルが不足すると、抜け毛が起こることがあります。
東洋医学から考える髪の健康
髪には、腎機能と栄養状態、血行と利水状態が反映されていると考えます。
髪は「腎の華」
東洋医学では、髪は「腎の華」と呼ばれ、「腎」の状態が髪に反映されると考えられています。
東洋医学の「腎」は、西洋医学の「腎臓」「副腎」に対応しているだけでなく、「生殖機能」や「免疫機能」を意味します。
そして、東洋医学のもうひとつのアプローチ「気・血・水」との関係でいえば、「腎」は利水と血行と深い関係をもっています。
「腎」が弱ると、利水と血行が滞り、体の隅々にまで栄養や水分や酸素が行き渡らなくなり、その結果が髪に表れると考えられているのです。
また、「腎」の状態は、現代医療における「女性ホルモンバランス」や「甲状腺機能」に影響が現われます。
髪は「血余」
東洋医学では、髪は「血余(けつよ)」とも呼ばれます。体の余った血液が渡る場所と言う意味です。「血余」は、髪だけでなく「爪」「皮膚」など体の端にあるものを指します。
栄養は、体の主要な臓器に優先的に与えられ、余った栄養のみが体の端っこまで届けられると考えるため、体に十分な栄養がなければ、髪も爪もお肌も健康にはならないと考えます。言い換えれば、髪や爪やお肌の状態をみれば、体の栄養状態が判ると考えられています。
「肝」の状態
体の端にまで栄養が行き渡らない原因には、栄養不良の他に、ドロドロ血液の可能性もあります。
血液の浄化を担っている臓器は、東洋医学では「肝」です。西洋医学の「肝臓」と「胆のう」に対応しています。西洋医学においても肝臓が血液の浄化を担っていることはよく知られている事実です。
そして、東洋医学のもうひとつのアプローチ「気・血・水」との関係でいえば、「肝」は気巡りと血行と深い関係をもっています。
「肝」が弱れば、血行と気の巡りに問題が生じ、怒りっぽくなったり筋肉や目や爪に影響が現われると考えられています。
肝機能を弱める原因のひとつは、「慢性的な高ストレス」です。
髪の健康を守る食品
髪の主成分はケラチンというタンパク質ですが、主成分になるものを食べるだけでは、髪は生えてきません。髪の成長と発毛などの髪の健康に不可欠な栄養素を食べなければ、せっかく食べたタンパク質も髪ではなく、筋肉や爪など体の他の場所に使われてしまいます。
上の表に掲載した食品には、髪の健康、成長と発毛にとって不可欠な、次の栄養素が含まれています。
1. ケラチンの素のシスチンとグルタミン酸
髪の約80%は、「ケラチン」と呼ばれるタンパク質でできています。ケラチンは髪だけでなく、爪を構成する主要なタンパク質でもあります。
ケラチンは、18種類のアミノ酸でできています。その18種類のアミノ酸のうち、最も多く含まれているのが「シスチン」と「グルタミン酸」です。この2つでケラチンの約30%を占めています。
シスチンは、髪の強度や耐久性に大きな役割を果たし、髪のしなやかさと弾力性にとって欠かせない成分です。シスチンは、メチオニンという別のアミノ酸からも体内で造られます。
シスチン、メチオニン、グルタミン酸は、卵・大豆・魚・魚卵・貝柱・豚肉・鶏肉に豊富に含まれています。
魚は、イワシやサバなどの青魚、マグロやカツオなどの赤魚、トビウオやタラや鮭などの白魚など、さまざまな魚に含まれています。魚卵では、数の子に最も多く、次にイクラとスジコです。
大豆の他にもカシューナッツやチアシードなどのナッツ類やシーズ類にも豊富に含まれています。
2. 亜鉛
毛母細胞に送られてきたシスチンからケラチンを合成する過程で必要なミネラルで、ケラチンを合成する酵素の働きもサポートしています。
つまり、髪表面のキューティクルの生成にとって必要なミネラルで、つやのある美髪を作ります。また、亜鉛は毛根に多く存在しているため、亜鉛が不足すると抜け毛が増えます。
また、亜鉛には男性型脱毛症(AGA)の原因である、5αリダクターゼの働きを抑制する作用があると考えられています。
シーズ(種)類や貝類や山菜やスパイス類には、亜鉛が豊富に含まれています。亜鉛の詳しい機能と多く含む食品については、『亜鉛』をご確認ください。
東洋医学が「腎」の健康にとって良いと考える食品も貝類です。
3. ビタミンD
毛包に成長する細胞を作るために不可欠なビタミンです。不足すると抜け毛が悪化します。
魚類とキノコ類にはビタミンDが豊富です。
両方ともビタミンDの多い食品です。魚には動物性のビタミンD3、キノコ類には植物性のビタミンD2が含まれています。
東洋医学の「腎」にとっても「キノコ類」は良いものです。椎茸の詳しい機能については『椎茸』をご参照ください。
ビタミンDの詳しい機能と多く含む食品については『ビタミンD』をご確認ください。
4. 鉄分
毛包に酸素を運び、髪を成長させる役割を果たしています。
内臓肉や山菜、ナッツ類やハーブ類には、鉄分が多く含まれています。鉄分の詳しい機能と多く含む食品については『鉄分』をご確認ください。
5. ビオチン(ビタミンB7)
髪の健康にとって不可欠なビタミンです。ビオチンが不足すると抜け毛や白髪が増えます。
ビオチンは、内臓肉や舞茸、ナッツ類、海藻類に多く含まれています。ビオチンの詳しい機能と多く含む食品については、『ビオチン』をご確認ください。
東洋医学が「腎」の健康にとって良いと考える食品も海藻類です。
6. ビタミンC
ビタミンCは、ミネラルの吸収を促進する作用があります。
ビタミンCは、赤ピーマンや芽キャベツや柑橘類に多く含まれています。ビタミンCの詳しい機能と多く含む食品については、『ビタミンC』をご確認ください。
7. 食品添加物やトランス脂肪酸を避ける
加工食品に多く使われていることの多い、食品添加物やトランス脂肪酸などの化学物質は、肝臓に負担をかけることで機能を弱らせてしまいます。
肝機能が弱れば、血液はドロドロになってしまい栄養が毛根まで届かなくなってしまいます。
サプリメントの危険性
栄養素の話をすると直ぐに、「じゃぁ、サプリメントで摂れば良い」と考える人がいらっしゃいます。
でも、これらの栄養素は多ければ多いほど効くわけではありませんし、サプリメントで飲んだからといって体内に吸収されやすいわけでもありません。
鉄分は、サプリメントなどから過剰に摂取すると体内に蓄積し有毒となります。詳しくは『鉄分の危険性』をご確認ください。
また、ビオチンもサプリメントなどから過剰に摂取すると、甲状腺機能や甲状腺ホルモンの量などに影響を与えます。詳しくは『ビオチンの副作用』をご確認ください。
抜け毛を起こす栄養素
また、次の栄養素は、サプリメントなどによって過剰に摂取すると抜け毛が起こります。それぞれの詳しい機能に関する記事をリンクしましたので、併せてご確認ください。
髪の健康に良いライフスタイル
日光浴
日光浴によっても私達は体内でビタミンDを作ることができます。
また、甲状腺機能は、海藻、豆類、豚肉、魚をあまり食べない、そして、日光にあたらないと低下する言われています。
紫外線対策もほどほどに。
頭皮マッサージ
良好な地肌の血行は、髪の発育に良い環境です。
頭皮のマッサージは、シャンプー前に行うと良いでしょう。
キャリアオイルにローズマリー精油1~2滴を混ぜて使うのがお勧めです。
洗髪
シャワーを使うと地肌の血行がよくなるので、シャンプーをする時が頭皮マッサージをする良いタイミングです。
ただし、血行が良い時は、シャンプーの成分が頭皮に浸透しやすい時でもあります。有害な成分を含んだシャンプーを避け、安全な成分で造られているシャンプーを使用することが大切です。(シャンプーなどの成分については、『かなり怖いパーソナルケア商品の成分』をご確認ください。)
ローズマリーオイルが配合されたものがお勧めです。
手作りしている方は、ローズマリー精油をシャンプーやコンディショナーに調合すると良いです。
ナチュラルシャンプーの作り方
次の方法でシャンプーが作れます。
- お鍋に蒸留水を入れ、ドライローズマリーを1~2握り入れ沸騰させる。
- 5時間ほど放置した後、ローズマリーを濾す
- (2)の抽出液4分の1カップと、カスティール石鹸(他の100%植物油石鹸でも可)1カップを混ぜ合わせる
冷蔵保存してくださいね。
また、重曹で洗うと、髪を乾燥させ過ぎません。
どちらの場合も、酢酸をお湯で薄めてトリートメント剤として使用すると、石鹸や重曹のアルカリ成分によるキシキシ感を防ぐことができます。
ハイドロトリートメント
シャンプー後の髪を流す仕上げに、冷水を地肌(髪の根元)から流します。
その後、温かいお湯でもう一度流します。これを繰り返します。
髪のキューティクルは冷水で開き、温水で閉じます。そのため、繰り返すことで、地肌の血行をよくするだけでなく、髪が保水され、キメが整い、柔らかくなることが実感できます。
ホットオイル・トリートメント
次の方法で、ダメージヘアのためのホットオイル・トリートメントができます。
材料
- キャリアオイル・・・大さじ3杯
- ローズマリー精油・・・5滴
やり方
- オイルを耐熱ボウルに入れ、湯煎にかけ、温め混ぜ合わせる
- 温まったオイルを数分かけて地肌にすり込みむ(髪の先にもオイルを行きわたらせる)
- シャワーキャップをする
- お湯で濡らしてしぼったタオルを巻き、30~45分おく
- 途中でタオルが冷えたら温め直す
- ぬるめのお湯でシャンプーをしてオイルを洗い流す
そのまま一晩おいても構いません。その際は、シャワーキャップは外し、乾いたタオルを髪に巻いて、枕を汚さないように気をつけて寝ましょう。
キャリアオイルとして適したナチュラルオイルについては『植物性ナチュラルオイル』をご参照ください。
スタイリング
ドライヤーやアイロンは、抜け毛や乾燥による切れ毛を増やす原因になります。
髪を乾かす時は、まずは厚めのタオルで頭を覆い、爪を立てて地肌の湿気を取ります。タオルをしているので、爪を立てても地肌を痛めることはありません。その後、ドライヤーで乾かす場合は、髪の根元に風を当てるようにしましょう。根元が乾燥していることが地肌の健康に大切です。
ヘアカラーについては、『ポイズンビューティ』をご参照ください。
白髪が気になる場合
抜け毛だけでなく白髪も気になる場合には、カルシウムが不足している可能性があります。
「腎」が弱るとカルシウムの吸収率が低下します。
日焼けで嫌われるメラノサイトによって髪の黒色は造られます。メラノサイトの活性化にはカルシウムが必要です。そして、カルシウムの体内吸収には、ビタミンDが必要です。ビタミンDは日光浴によって作られます。
つまり、黒髪を保つためには、日光浴も必要だということです。
ソフィアウッズ・インスティテュートからのアドバイス
私はしばらく前から抜け毛が気になり始め、そこで海藻類と魚を毎日の食事に加えるようにして、シャンプーを100%石鹸(固形)に代えたら、なんと、抜けなくなりました!
更に今は、白髪対策中です。
一般的に見たら白髪が生え始めた時期は、かなり遅い方だと思います。でも、腎虚体質なので、白髪になりやすいという意識はもっています。これから少しでも染める頻度を少なくできたらと思い鋭意努力中です(笑
髪の状態を食事によって内側から改善したいと思う人は、ヘルスコーチと、一度、話をしてみませんか?
公認ホリスティック・ヘルスコーチは、食事だけでなく、あなたを取り巻く様々なこと(環境、仕事、家族、人間関係など)を考慮して、プログラムに反映させ、あなたが、なりたいあなたになれるようコーチングを提供します。
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新学期は、毎年3月と9月です。講座でお会いしましょう。
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参考文献:
- “Hair loss”, Robert H. Shmerling, May 7, 2024, Harvard Health Publishing
- “Vitamins, minerals, and hair loss: Is there a connection?”, Jennifer Fisher, April 22, 2024, Harvard Health Publishing
ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング