バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。
心と体をつなぐホリスティックな食事法について、
ニュースレター登録者限定のキャンペーン情報等も配信しています。
ご登録は、こちらから
もれなく統合食養学(ホリスティック栄養学)冊子が無料ダウンロードできます
目次
食べ物と薬の組み合わせには相性がある
薬といっしょに食べると、薬の効果を損なってしまったり、薬の効果を強くし過ぎてしまったり、副作用が出てしまったりする食べ物があるってご存知ですか?
今回は、どんな食品をどんな薬と一緒に食べると好ましくない反応がでてしまうのかお伝えします。
ただし、ここに全てを列挙し網羅しているわけではありませんので、分からないことは必ず薬剤師さんやお薬を処方したお医者様に確認することをお忘れなく!
禁断の食べものにする必要はない
ある薬を飲んでいるからと言って、その食品を食べることを諦める必要はありません。
あなたが服用しているお薬に対して、ある食品に望ましくない作用を起こさせないためには、次のことに注意すれば大丈夫です。
- 薬の服用から1~2時間開けてから食べる
- 食べる量を減らす(少しだけ食べる)
処方薬ではなく市販薬を服用している人は、添付書類をしっかり読むこともお忘れなく。
毎日習慣的に食べている食品なら
今回ご紹介する食品を毎日習慣的に食べている人は、そのことをお医者様に伝えることで、お薬の量を変更してもらえることがあります。
この時、その食品を食べる量やタイミングが一貫していることが重要です。
食べる量が日によって異なったり、食べたり食べなかったりなど、量の急激な変化は、薬の効果に問題が起こる原因になります。
まずは、お医者様や薬剤師さんに相談してくださいね。
1. バナナ
一緒に飲んではいけない薬:
1. ACE(アンジオテンシン変換酵素)阻害薬: 血管拡張を引き起こす腎臓のアンジオテンシンの形成を阻害する薬剤で、高血圧の改善や心筋梗塞の治療として処方されます。
- カプトプリル(商標名キャポテン)
- エナラプリル(商標名バソテック)
- リシノプリル(商標名プリニヴィル、ゼストリル等複数)
2. トリアムテレン(商標名ディレニウム、ジウテレン等):利尿剤や高血圧治療薬として処方されます。
理由:
- これらの薬は、体内のカリウム濃度を高めることで高血圧を改善するよう作用します。
- しかし、体内のカリウム濃度が高くなりすぎると、不整脈が起こります。
- そのため、カリウム含有量が高い食べ物と一緒に服用すると、体内でのカリウム濃度が高くなりすぎてしまう危険があるため、これらの薬が処方されている間は、バナナを避けることが望ましいと言えます。
同様の作用を起こす食品:
バナナの他にも、多くのフルーツや緑の葉物野菜などで同様の作用が起こる可能性があります。
その他にカリウムを豊富に含む食品については『カリウム』をご確認ください。
カリウム豊富な食品を毎日多く食事にとりいれることを条件に、薬を減らせるかお医者様に相談してみても良いですね。
なお、バナナの詳しい機能については『バナナ』をご参照ください。
2. ケール
一緒に飲んではいけない薬:
1. ワルファリン(商標名クマジン等):血液をサラサラにする薬で、脳梗塞、心筋梗塞などの治療薬として処方されます。
理由:
- ケールは、ビタミンKが豊富な野菜です。
- ビタミンKには、血液を凝固させる作用があります。
- そのため、ワルファリンの血液さらさら効果を阻害してしまう可能性が高まります。
同様の作用を起こす食品:
ケール以外にも濃い緑色の野菜、ブロッコリー、キャベツ、ホウレン草、芽キャベツなどにビタミンKは豊富に含まれています。
その他にビタミンKを多く含む食品については『ビタミンK』をご確認ください。
3. 甘草(リコリス)
一緒に飲んではいけない薬:
- ジゴキシン (商標名ラノキシン):不整脈と特定の心不全の治療のために処方されます。心筋の中に入っていくカルシウムの量を制限することで、心臓が正常に機能するのを助けます。
- 血圧安定剤、抗血液凝固剤、鎮痛剤、避妊薬など
理由:
- 甘草に含まれているグリチルリチンという成分が、不整脈を悪化させ、ジゴキシンと一緒に飲むと死に至ることもあります。
- また、甘草には、特定の薬(血圧安定剤、抗血液凝固剤、鎮痛剤、避妊薬など)の作用を阻害する作用があります。
甘草を含む食品:
甘草を配合している漢方薬は多いです。何等かの漢方薬を飲んでいる人は、必ず、お医者様や薬剤師さんに相談してくださいね。
甘草(リコリス)は、多くのキャンディーや清涼飲料水やサプリメントに食品添加物として使用されているので、パッケージ裏の原材料表を確認することが必要です。
ただし、本物の甘草抽出エキスが対象です。合成香料で甘草(リコリス)のような味をつけているものは、問題ありません。(もちろん、合成香料自体の問題はありますが)
4. クランベリー
一緒に飲んではいけない薬:
- ワルファリン: 抗血液凝固剤(血液をさらさらにする薬)
理由:
- クランベリーを大量に食べたり、ジュースとして摂取した場合に、ワルファリンの効果を増強し、出血や打撲のリスクを高める可能性があります。
クランベリーを尿路感染症や膀胱炎の改善や再発予防のためにサプリメントとして摂取している人は、必ず、その旨、お医者様に伝えてくださいね。
なお、クランベリーの詳しい機能については『クランベリー』をご参照ください。
5. 牛乳と乳製品
一緒に飲んではいけない薬:
- テトラサイクリン: 皮膚トラブル、ニキビなどの治療に処方されることがある抗生物質
理由:
- カルシウムは、テトラサイクリンの体内吸収を阻害します。
- テトラサイクリンは、食事の1時間前に飲むか、食後2時間経ってから飲むと効果がある医薬品です。
抗生物質は、病原菌だけでなく、腸内の善玉菌も殺してしまうので、抗生物質が処方されている時は、発酵食品を積極的に食べて欲しいのですが、ヨーグルトを食べる際には、時間管理が大切ですね。
同様の作用を起こす食品:
その他にカルシウムを多く含む食品については『カルシウム』をご確認ください。
6. グレープフルーツ
一緒に飲んではいけない薬:
- アトルバスタチン(商標名リピトール)やロバスタチン(メバコール): 血中コレステロール値(高脂血症)の改善や、脳卒中、心臓発作、狭心症(胸の痛み)等の予防のために処方されます。体内でコレステロール生成を促進する酵素を阻害し、コレステロールの分解を促進させます。スタチンの一種です。
理由:
- グレープフルーツは、薬などの代謝に関係しているCYP3A4 酵素の働きを阻害することが判っています。薬が適切に代謝されないため、いつまでも体内に残り、血中濃度を高め、副作用を起こす危険性が高まります。
- グレープフルーツとグレープフルーツジュースは、他の薬に対しても作用を強めてしまう可能性があります。
同様の作用を起こす食品:
橙(だいだい)とザクロもグレープフルーツと同様にCYP3A4 酵素の働きを阻害する作用をもっています。
ザクロの詳しい機能については『ザクロ』をご参照ください。
グレープフルーツに影響されないコレステロール低下薬と降圧剤:
日常的に必ずグレープフルーツを食べている、あるいは、グレープジュースを飲んでいるという人は、お医者様にその旨伝え、次のお薬に変更してもらえるか相談してみてはいかがでしょうか。
- プラバスタチン(商品名プラバコール)
- フラバスタチン(商品名レスコール)
- ロバスタチン(商品名クレストール)
- アムロジン(商品名ノルバスク)
- ヴィラパミル(商品名カラン、ビンポセチン、イソプチン)
- ジルチアゼム(商品名カルディゼム)
7. サラミ
一緒に飲んではいけない薬:
- メトロニダゾール(フラジール)とリネゾリド(商標名ザイボックス):細菌感染症の治療のために処方されます。
- モノアミン酸化酵素阻害薬(フェネルジン、商標名ナルジル):抗うつ薬として処方されます。
理由:
- チラミン(アミノ酸の一種)が多くふくまれている食品や飲料と一緒に服用すると、血圧が急上昇します。
同様の作用を起こす食品:
チラミンは、熟成されたり、発酵されたり、燻製されたりした食べ物に含まれています。例えば、熟成チーズ、プロセスチーズ、アンチョビ、乾燥サラミなどに含まれています。
その他にチラミンを多く含む食品については『チラミン』をご確認ください。
8. クルミ
一緒に飲んではいけない薬:
- レボチロキシン(レボサイロイド、レボキシル、シンサイロイド):甲状腺機能疾患の治療に処方されます。
理由:
- 食物繊維が、これらの薬の体内吸収を妨げることがあります。
- そのため、食物繊維豊富な食品を日常的に通常よりもたくさん食べている人は、その旨お医者様に必ず伝え、用量を増やしてもらう必要があります。
- また、これらの薬は、朝食の30分前に飲むよりも、寝る直前に飲むことが望ましいと言われています。
9. 海苔・ワカメ
一緒に飲んではいけない薬:
- メトトレキサート(商標名メソトレキセート 、商標名リウマトレックス):抗がん剤として、あるいは、抗リウマチ薬として処方されます。葉酸を活性化する酵素の働きを阻害し、核酸の合成を阻止し、がん細胞の増殖を抑制します。また、免疫グロブリンや抗体、リンパ球の増殖を抑制することによって、過剰な免疫反応を抑制します。また、滑膜組織や軟骨組織の破壊に関係するコラゲナーゼを抑制します。
理由:
- 海苔やワカメには、葉酸が豊富に含まれているので、薬の効果を阻害してしまいます。
同様の作用を起こす食品:
海苔やワカメに限らず、葉酸が豊富な食品は避けることが大切です。
その他に葉酸を多く含む食品については『葉酸』をご確認ください。
10. チョコレート
一緒に飲んではいけない薬:
- モノアミン酸化酵素阻害薬(フェネルジン、商標名ナルジル):抗うつ薬として処方されます。
- メチルフェニデート(商標名リタリン):抗うつ剤として処方される中枢神経系刺激薬
- アンビエン(ゾルピデム):不眠症や不安の治療のために処方され、イミダゾピリジン(鎮静・催眠薬)の一種です。
理由:
- モノアミン酸化酵素阻害薬といっしょに摂ると、血圧を急上昇させる
- メチルフェニデートといっしょに摂ると、中枢神経系への興奮を強烈に刺激する
- アンビエンといっしょに摂ると、その鎮静効果・不安解消効果を阻害する
11. お酒
一緒に飲んではいけない薬:
全ての医薬品
大抵、どの薬もアルコールと一緒に飲んではいけないという注意書きがついています。たった1杯のワインでも十分、悪い副作用の原因となります。
理由:
- 医薬品と一緒にアルコールを飲むと、酔いの症状が強烈に作用します。
- 体内出血や動悸、心疾患など、深刻な副作用を起こすこともあります。
- アルコールは、薬の効果を減少させるだけでなく、無効にしてしまうこともあり、毒性を発生させてしまうこともあります。例えば、カロナール(アセトアミノフェン)とアルコールを一緒に飲むと、肝臓を傷めます。
なお、アセトアミノフェン(カロナール)の副作用については『アセトアミノフェン』をご確認ください。
12. サプリメント
ビタミン/ミネラル/ハーブ
無害に思えるこれらのサプリメントも、特定の薬といっしょに飲むことで、健康障害を起こすことがあります。
詳しくは、『ビタミンとミネラル』でそれぞれの成分についてご確認ください。
鉄分
鉄分を含むサプリメントは、多くの薬の作用をブロックします。
詳しくは『鉄の機能と危険性』をご確認ください。
薬草(ハーブ/漢方薬)
生薬としての効果が確認されているハーブ(薬草)が最も深刻な害をもたらします。効果が確かなだけに、医薬品との相互作用も強烈に出ることがあります。
さまざまなハーブの作用については『ハーブと精油』に掲載していますので、ご確認ください。
セントジョーンズワート
ハーブ系のサプリメントの中でもセントジョーンズワートは、最も問題のあるハーブと言われています。
咳止め薬や抗うつ剤や頭痛薬など(これらの薬に限定されません)と一緒に摂ると、高血圧、心拍数の急増、意識の混濁、筋肉痛などセロトニン症候群を引き起こし、最悪の場合、死に至ります。
その他
その他、医薬品との副作用が報告されてるサプリメント成分には次のようなものがあります。
- マグネシウム
- イチョウ
ソフィアウッズ・インスティテュートからのアドバイス
病院や薬局に行った際には、医師や薬剤師に既に飲んでいる薬について伝えるだけでなく、必ず、サプリメントについても忘れずに伝えるようにしてくださいね。
ソフィアウッズ・インスティテュートのマインド・ボディ・メディシン講座セルフドクターコースでは、サプリメントの選び方や危険な成分についても教えています。
あなたも一緒に学びませんか?
セルフドクターコースでは、あなたが食を通してご自身の主治医(セルフドクター)になるために、必要な知識とスキルを教えています。
新学期は、毎年3月と9月です。お申し込みお待ちしています♪
講座でお会いしましょう。
あるいは、ヘルスコーチと、一度、話をしてみませんか?
公認ホリスティック・ヘルスコーチは、食事だけでなく、あなたを取り巻く様々なこと(環境、仕事、家族、人間関係など)を考慮して、プログラムに反映させ、あなたが、なりたいあなたになれるようコーチングを提供します。
プライベート・ヘルスコーチング・プログラムについて
お気軽にご相談ください。
初回相談を無料でお受けしています。
心と体をつないで健康と幸せを手に入れる
ニュースレターのご登録は、こちらから
統合食養学(ホリスティック栄養学)冊子が無料ダウンロードできます
参考文献:
- “Don’t mix your meds with these foods“, November 2013, Consumer Reports
- “Avoid Dangerous Interactions When Taking Supplements“, Suzy Cohen, June 18, 2015
- “Avoiding Drug Interactions“, U.S. Food and Drug Administration
- “Center for Drug Interaction Research and Education“, College of Pharmacy, University of Florida
ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング