帯状疱疹の痛みを緩和して回復をサポートする食事

2025/04/01/

バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。

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今年(2025年)4月1日から、65歳以上を対象とした帯状疱疹ワクチンの定期接種が開始されました。

それに伴い昨年くらいから、帯状疱疹ワクチンの予防接種を促すテレビCMを目にするようになりました。行きつけ(と、いっても健康診断の時にしか行っていないのですが)の病院も「帯状疱疹ワクチン(シングリックス)の予防接種できますよ」というポスターを受付に貼っています。

そこで、今回は、帯状疱疹についてまとめることにしました。

帯状疱疹の症状の回復をサポートする食事についてもお伝えします。

なお、裏付けとなる研究論文は、最後に参考文献一覧として掲載しています。

以前、コロナウイルス感染後遺症と関連して「ウイルス感染後疲労症候群」を執筆した際に、少し、水ぼうそうウイルスと帯状疱疹についても触れたのですが、帯状疱疹は、体内に潜んでいた水ぼうそうウイルスが起こす皮膚の病気です。

水ぼうそうウイルスは、一度感染すると、永遠にあなたの脊髄と神経細胞(特に頭蓋神経)に潜伏し続けます。日本人では、成人の90%以上の体内に潜んでいると考えられています。

わたしはまだ帯状疱疹が起きたことはありませんが、小学校1年生の時に水ぼうそうにかかりましたので、もれなくわたしの体内にも潜んでいることでしょう。

50歳代から発症率が高くなり、80歳までに日本人の約3人に1人が発症すると言われています。(ちなみに、米国でも3人にひとりといわれています。)

加齢や疲労やストレスなどで免疫機能が低下したり、基礎疾患があると、隠れていた水ぼうそうウイルスが突然、再活性して、神経に沿って移動し、帯状の炎症や水疱性の発疹、そして熱した針で刺されるような痛みを引き起こします。それが帯状疱疹です。

体の左右どちらかの神経に沿って、赤い発疹と水ぶくれが多数集まって帯状に発生します。

神経に沿って発症するので、非常な痛みを伴います。耳鳴り偏頭痛を伴うこともあります。

発疹が消えた後も痛みが長く続く人もいます。これは帯状疱疹後神経痛(PHN)と呼ばれる症状です。

次の基礎疾患があると、帯状疱疹の発症リスクが上昇することが報告されています。(異なる研究によって倍率に違いがあります)

  • うつ・・・1.36倍
  • 喘息・・・1.25倍
  • 高血圧・・・1.9倍~2.04倍
  • 糖尿病・・・1.30倍~2.44倍
  • 慢性腎臓病・・・1.28倍
  • 腎不全・・・ 2.14倍
  • 炎症性腸疾患・・・1.35倍
  • 関節リウマチ・・・1.67倍~3.9倍
  • 全身性エリテマトーデス・・・2.10倍~3.9倍
  • 慢性閉塞性肺疾患(COPD)・・・1.31倍
  • 椎間板ヘルニア・・・2.18倍

また、がんを発症していると帯状疱疹が起こりやすいことも示されています。

  • 大腸がん・・・1.85倍
  • 胃がん・・・1.95倍
  • 乳がん・・・2.41倍
  • 婦人科系がん・・・3.45倍
  • 食道がん・・・4.19倍
  • 肺がん・・・2.28倍
  • 脳腫瘍・・・3.84倍
  • 悪性リンパ腫・・8.23倍

加えて、生物学的製剤、特に、JAK阻害薬を服用していると発症リスクが高くなることが示されています。JAK阻害剤は、アトピー性皮膚炎の症状改善のために処方されることが多い薬です。

更に、帯状疱疹は再発もします。

再発率は平均6.4%で、特に、女性で高いことが示されています。

帯状疱疹を発症していない人と比較して、帯状疱疹を発症している人では、次の疾患が発症するリスクが上昇することが報告されています。

  • 脳卒中発症・・・1.93倍
  • 心筋梗塞発症・・・1.35倍

また、帯状疱疹が起きた場所によっては、帯状疱疹後神経痛(PHN)以外に次のような合併症が起こることが報告されています。

  • 無菌性髄膜炎(頭痛、髄膜刺激症状)
  • ベル麻痺(片側性顔面神経麻痺)
  • 眼合併症(角膜炎、緑内障、結膜炎、急性網膜壊死など)
  • 難聴
  • 運動神経炎(筋力低下、横隔神経麻痺、神経因性膀胱)
  • ラムゼー・ハント症候群(耳痛、外耳道水疱、舌前方痺れ、顔面神経麻痺)
  • 横断性脊髄炎(麻痺、知覚麻痺、括約筋障害)
  • 脈管障害(脳血管炎、昏迷、麻痺、脳卒中、一過性脳虚血発作)

特に、年齢50歳以上の男性と、次の疾患の既往歴がある人は、帯状疱疹感染後30日以内に心筋梗塞になるリスクが高いことも示されています。

  • 心筋梗塞
  • 心不全
  • 末梢血管疾患
  • ヒト免疫不全ウイルス
  • 脳血管障害
  • 腎疾患

帯状疱疹は発症させないか、発症したらできるだけ早く治療したいものです。

現在、日本で帯状疱疹の予防に使用されているワクチンは次の2種類です。

  1. ビケン(生ワクチン、乾燥弱毒生水痘ワクチン): 2016年に50歳以上の帯状疱疹の予防ワクチンとして適応拡大
  2. シングリックス(不活化ワクチン、乾燥組み換え帯状疱疹ワクチン): 2018年に50歳以上の帯状疱疹予防ワクチンとして承認。2023年から帯状疱疹発症リスクが高い18歳以上にも適用可能になっています

シングリックスは、ビケンと比べ、高齢者に対する有効性が高く、持続性も長いことが報告されていますが、費用はビケンの5倍以上となります。

2つのワクチンの違いについては、メディカルトリビューンに掲載された高知大学医学部臨床感染症学講座の山岸由佳教授の寄稿論文を元に、下に簡単にまとめましたので、適宜ご確認ください。

シングリッシュ


筋肉注射で、2回の接種が必要

【予防効果】

  • 全体・・・97.2%
  • 50歳代・・・96.6%
  • 60歳代・・・97.4%
  • 70歳以上・・・97.9%

予防持続期間・・・10年間(予防率73.2%)

【安全性】

  • 重篤な有害事象・・・12.8%(プラセボ群・・・13.3%)
  • 死亡に至る重篤な有害事象・・・4.3%(プラセボ群・・・4.6%)
  • 免疫の関与が疑われる疾患・・・1.2%(プラセボ群・・・1.4%)

局所性および全身性の有害事象の持続時間は2~3日程度で、日常生活を行えない程度の副反応の発現率は10%以下で、持続日数の平均は2日以内でした。

帯状疱疹ワクチンは、今年(2025年)4月1日から、65歳以上を対象として、5年ごとの定期接種が開始されました。

ただ、帯状疱疹が日常生活や精神状態に悪影響を及ぼすことを鑑み、国立病院機構東京病院感染症科などは、帯状疱疹ワクチンは50歳以上に使用できるものなので、50歳以上を定期接種の対象とすべきとの意見を出しています。

帯状疱疹の症状が現われたら、72時間(3日)以内に病院を受診することをお勧めします。

なぜなら、帯状疱疹の治療に用いられる医薬品の効果は、発疹が現われてから72時間以内に服用しなければ期待できないからです。72時間以内に服用することで、症状を約50%低下させることができるとする研究報告があります。

処方されることが多い医薬品は次の通りです。

  • アシクロビル: 昔から使用されている抗ウイルス薬
  • バラシクロビル: アシクロビルよりも飲みやすく痛みの持続時間と発疹の治癒時間を短縮できると言われている
  • ファムシクロビル: 胃への負担が軽い抗ウイルス薬

これらの薬は、ウイルスの増殖を抑えるためのものです。帯状疱疹の患部が広がってしまったり、症状が長引いてしまったりすることを防ぐ効果があります。

ただし、痛みを和らげる効果はありません。

ひどい痛みの緩和に処方されることが多い医薬品は次の通りです。

  • ガバペンチン、または、プレガバリン(神経痛薬): 即効性はありませんが、時間をかけて痛みを和らげます
  • リドカインパッチ:患部を麻痺させて痛みを和らげます

処方箋がなくても薬局で購入できるものには次のような薬があります。でも、上記した医薬品ほどの効果は期待できません。

  • ヘルペシア: ウイルスの増殖を抑制する軟膏
  • リドカインパッチ: 同じ名前ですが、処方薬ほどの効果は期待できません。
  • アセトアミノフェン、または、イブプロフェン: 多少の痛みを緩和しますが、強い神経痛には効きません。

帯状疱疹の回復には、次の3つの機能へのサポートが不可欠です。

  1. 免疫サポート
  2. 神経修復
  3. 痛みの緩和

これら3つの作用をサポートする栄養素があります。

栄養成分ですから、薬ではありませんから、これらを摂ったからといって直ぐに痛みが消えたり症状が改善することはありません。

でも、あなたは1日3食食べるのです。あなたが食べる食事があなたの症状の回復をサポートするものであることはとても重要なことです。

それにこれら6つの栄養素は、神経障害性疼痛の治療において効果を示している栄養素です。

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