食で心と体をつなぐ – ホリスティック・ヘルスコーチング の ソフィアウッズ・インスティテュート

あなたのバイオ個性に着目するNYC発ポストモダンな食事法

甲状腺機能低下症の予防と改善(3) - 食事(つづき)

Thyroid2バイオ個性で食べる、心と体をつないで健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。

 

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甲状腺機能低下症について4回に渡ってお伝えしています。今回は、その3回目、症状の改善と予防に効果のある食事や食品について、前回からの続きを紹介します。

5. 野菜と果物

抗酸化作用が特に強いと言われるビタミンC、ビタミンE、ビタミンA(βカロテン)は、多くの野菜と果物に含まれています。これらのビタミンは、他の栄養素の体内吸収を促し、細胞を酸化ダメージから守り、甲状腺機能低下症の人に多い、老化に似た症状の改善にとって有益に働きます。

是非、野菜と果物を積極的に食べるようにしてくださいね。

ただし注意が必要な野菜があります。

ゴイトロゲン(甲状腺腫誘発物質)

アブラナ科の野菜には、ゴイトロゲンが多く含まれています。

アブラナ科の野菜

ゴイトロゲンの語源は、『肥大化した甲状腺』という意味のゴイターで、甲状腺の機能を阻害する物質です。甲状腺は、甲状腺ホルモンの生成が困難になると、自分自身を肥大化させることで、機能の不足を補おうとしてしまうことに由来しています。

実は、アブラナ科の野菜に多く含まれている抗酸化物質イソチアネート(スルフォラファン)が、甲状腺によるヨウ素の吸収を阻害し、ゴイトロゲンとして作用してしまうのです。健康な人にとってスルフォラファンは、抗がん物質として働くので、積極的に食べてほしい食材ですが、ヨウ素欠乏によって甲状腺機能低下症を起こしている人にとっては、症状を悪化させてしまうため、原則、控えめに食べることが求められます。

ヨウ素欠乏によって甲状腺機能低下症を起こしている人:

良いお知らせがあります。

生のアブラナ科の野菜には、スルフォラファンが直接入っているわけではありません。スルフォラファンになる前のグルコフェラニンという物質として存在しています。グルコフェラニンは、食物酵素のミロシナーゼといっしょになることで、スルフォラファンに変換します。

そして、酵素ミロシナーゼは熱を加えることで不活性化するので、アブラナ科の野菜を茹でたり、煮たり、焼いたりすれば、スルフォラファンは造られません。そのため、アブラナ科の野菜は、熱調理してから食べれば問題はありません。

逆にスルフォラファンを食べたい健康な人は、『ブロッコリーの正しい調理方法』をご覧ください。

自己免疫疾患が原因で甲状腺機能低下症を起こしている(橋本病などの)人の場合には、アブラナ科の野菜に含まれているゴイトロゲンよる影響はないという報告があります。

そのため、お野菜の選択や調理方法を決めるにあたり、甲状腺機能低下の原因をしっかり検査していただき、理解しておくことが大切です。

ただし、大豆に含まれているゴイトロゲンは、ヨウ素ではなくホルモンに作用する物質で、ヒスタミンの多い食品です。大豆については、『甲状腺機能低下症の予防と改善(2) - 食事』で、詳しく説明していますので、ご参照ください。

海藻、昆布、海苔 (ヨウ素)

甲状腺の細胞だけが、私達の体の中で、ヨウ素を吸収できる器官です。ヨウ素は、T3とT4ホルモンの生成に欠かせない成分です。そのため、ヨウ素が欠乏すると甲状腺機能低下症が起こります。(T3とT4については『甲状腺機能低下症の予防と改善(1) – こんな症状ありませんか?』を参照ください。)

健康な人(予防)とヨウ素欠乏で甲状腺異能低下を起こしている人:

甲状腺ホルモンの生成が不足することを予防し、甲状腺機能低下症を予防するためには、ヨウ素が豊富な食品、例えば、海草や昆布や海苔を食べることが大切です。特にヒバマタと呼ばれる海藻の種類が甲状腺機能にとって効果があることが報告されています。

でも、食べ過ぎると、脳下垂体のフィードバック機能によって、返って、甲状腺ホルモンの生成が抑制されてしまい、甲状腺機能低下症の様な症状を起こしてしまいますから、むやみに大量に食べれば良いというものでもありません。多くても少なくてもよくないのです。

健康な成人では一日に150mg、妊婦は220mg、授乳婦は290mgの摂取が推奨されています。ちなみに海苔1枚には約95mgのヨウ素が含まれています。

ただし、ヨウ素欠乏症以外の原因で、甲状腺機能低下症を起こしている人は、海藻、昆布、海苔など、ヨウ素が豊富な食品の摂取を控える必要があります。

甲状腺

6. ミネラル

セレニウム/セレン

セレニウム欠乏が、橋本病の引き金をひくという報告が多くなされています。セレニウムもまた、T4がT3に変換されるために必要なミネラルですから、甲状腺の正常な機能のためには、セレニウムは欠かせないミネラルです。特に、甲状腺の自己免疫疾患(橋本病)の患者で、低下することが観察されています。

また、体内でヨウ素が食品から抽出される消化の過程で、過酸化水素が発生します。そのままでは、過酸化水素が細胞を傷つけてしまうのですが、過酸化水素による害から細胞を守っているのがセレニウムです。

ヨウ素は甲状腺ホルモンの生成に不可欠なものですが、食べ過ぎると、それだけ多くの過酸化水素が体内に発生することとなり、それに合わせてセレニウムも必要となります。その時、セレニウムが不足すれば、過酸化水素によって甲状腺が傷つけられていくことになります。

更に、セレニウムは、過酸化グルタチオンの材料でもあります。グルタチオンは体内で抗がん作用抗酸化作用抗炎症作用をもっている成分ですから、セレニウムが欠乏すると、内臓炎症や癌になる確率も高めてしまうことになります。

しかし、セレニウムも、ヨウ素と同様に多ければ良いとものではなく、適量があります。甲状腺内の自己抗体を減少させるために必要なセレニウムの量は、一日に200μg以上900μg未満です。200μg未満では効果がなく、900μg以上で有害となることが報告されています。

健常者はそれほど厳密に考える必要はありませんが、既に甲状腺機能に問題を抱えている人は、この厳密な量をコントロールしていくことが求められます。

落ち込んだ気分を改善してくれる食べ物 その1(セレン)

ホリスティック・ヘルスコーチとしては、食品からセレンを摂ってほしいと思うのですが、産地や収穫時期や処理方法によって含有量が一定でない自然食品で厳密な量を日々摂ることは、現実的に難しいと考えます。既に橋本病を発症している人が、厳密なセレン摂取量を管理するためには、1錠の含有量が明記されているサプリメントから摂ることをお勧めします。

ある臨床試験では、橋本病の人が、日々200μgのサプリメントを3ヵ月間摂取した場合、自己抗体が50%減少したと報告しています。

亜鉛、鉄分、銅

亜鉛

エネルギー代謝に関わる酵素を活性させるために不可欠なミネラルです。約300種類もの酵素に関与して、たんぱく質の合成や免疫システム機能、様々なホルモンの分泌を助けています。

亜鉛は、T4がT3に変換される時に必要なミネラルであると同時に、甲状腺ホルモンのフィードバック機能をコントロールするTSH(甲状腺刺激ホルモン)の生成にとっても不可欠なミネラルです。そのため、フィードバック機能が巧く働かず、甲状腺ホルモンを造り続けてしまう甲状腺機能亢進症の人にも不可欠なミネラルです。

ミネラルの体内吸収は、腸内環境と大きく結びついていますので、腸内環境を整えることが大切です。また、全粒穀類や薄皮つきのナッツ等には、フィチン酸が含まれています。健常者はまったく心配する必要はありませんが、ミネラル欠乏から甲状腺機能が不全になっている人にとっては、大量に摂ると体内でのミネラル吸収に影響することがありますので、全粒穀類を料理する際には、十分、浸水させてフィチン酸を軽減させてから食べることが大切です。

フィチン酸って本当に悪者なの?

亜鉛は欠乏させないことが大切ですが、だからと言って、亜鉛を摂りすぎると、銅の吸収が阻害されてしまいますので、サプリメントで摂ることには注意が必要です。

亜鉛を多く含む食品

鉄分

血液中で酸素と結びつき、体内のあらゆるところに酸素を運び役割を果たしています。鉄分は、T3を細胞核に届ける役割を果たしているだけでなく、細胞がT3を活用することを助けています。鉄分不足のサインは、抜け毛です。

甲状腺機能低下症の人がひどい抜け毛に悩まされることに関係していると言われています。健康な若い女性でも鉄分が不足してくると抜け毛が多くなります。

鉄分は、ワインなどに含まれているタンニンやコーヒーなどのカフェインによって体内での吸収が阻害されてしまいます。また、カルシウムのサプリメントによっても体内吸収が妨げられることが判っていますので、鉄分とカルシウムはいっしょに摂らないことが大切です。

鉄分はビタミンCといっしょに摂ると体内吸収率が高まりますから、柑橘類などといっしょに食べると良いでしょう。

特に、SIBOやDAO遺伝子異常のある橋本病の人は、鉄分とビタミンCはヒスタミンの分解を促進してくれますので、お勧めです。

鉄分の多い食品
ビタミンCの多い野菜と果物

鉄と結合して、血液中の赤血球の生成に関与している他、鉄の吸収と代謝を高めるためにも不可欠なミネラルです。また、正常な免疫機能の働きにも欠かせません。ただ、亜鉛を摂り過ぎると銅の吸収は阻害されてしまいます。

特に、SIBOやDAO遺伝子異常のある橋本病の人は、銅がヒスタミンの分解を促進してくれるので意識してくださいね。

銅は摂るべき?摂るべきでない?

 

亜鉛、鉄分、銅は、サプリメントで摂れば良いというものではありません。食品から摂れば、自然とバランスしますので、これらミネラルが豊富な食品をバランスよく食事に取入れていくことが大切です。

例えば、生姜には、亜鉛を始め、甲状腺機能にとって有益となるミネラルがバランスよく含まれています。

7. 砂糖とカフェインを避ける

砂糖とカフェインは、甲状腺だけでなく副腎にとっても大敵です。ホルモンバランスを乱し、副腎を疲労させてしまいます。

コーヒーの健康への影響は、プラスとマイナスの両面があり、その功罪には決着がつかないまま(参考『コーヒーは体に良いの?悪いの?』)ですが、近年の研究により、コーヒーのプラス面はコーヒーに含まれるクロロゲン酸やフェルラ酸の効能ではないかということが判ってきました。一方、マイナスの面はカフェインによるものではないかと言われています。

であれば、クロロゲン酸はなどの果物からも摂れますし(参考『不老長寿の果物 – 桃』)、フェルラ酸は全粒穀類(精白されていない穀類、例:玄米など)や種(たね)類(ゴマ等)にも多く含まれていますから、何もコーヒーから摂る必要はありません。

既に甲状腺機能が低下している人は、カフェインを含んだ飲料を控えることが大切です。

一般的な飲料に含まれるカフェイン量

副腎疲労については『甲状腺機能低下症の予防と改善 (1) – こんな症状ありませんか?』あるいは、『そのお肌、コラーゲン飲んでも治らないかも』をご覧ください。

 

続きは、『甲状腺機能低下症の予防と改善(4)- ライフスタイル

 

公認ホリスティック・ヘルスコーチは、食事だけでなく、あなたを取り巻く様々なこと(環境、仕事、家族、人間関係など)を考慮して、プログラムに反映させ、あなたが、なりたいあなたになれるようコーチングを提供します。

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ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング

甲状腺機能低下症シリーズ:
甲状腺機能低下症の予防と改善 (1) – こんな症状ありませんか?
甲状腺機能低下症の予防と改善(2)- 食事
甲状腺機能低下症の予防と改善(4)- ライフスタイル

その他:
ビオチン(ビタミンB7)と甲状腺ホルモンの不思議な関係

 

参考文献:

Author: Chise

森智世(もりちせ) | 公認 統合食養ヘルスコーチ(Certified Integrative Nutrition Health Coach) / ソフィアウッズ・インスティテュート代表 / 米国代替医療協会(AADP) 公認ホリスティック・ヘルスコーチ / 女子栄養大学 食生活指導士 / 国際ヘルスコーチ協会 公認国際ヘルスコーチ/ 経営学修士(MBA)| ひとりひとりのバイオ個性に着目したポストモダンでホリスティックな食事法を推奨し、マインド・ボディ・コネクション(心と体のつながり)を食を通して実現します。また、私達を取り巻くすべての環境 - 人間関係、仕事などの社会環境、自然環境、体内環境(マイクロバイオーム) - を考慮するボディ・エコロジストです。長期に渡り過ごした米国やヨーロッパの情報も、判りやすく解説を入れて配信していきます。厚生労働省「健康寿命をのばそう」プロジェクトメンバー / 目黒区男女平等共同参画審議会委員 / 日経ウーマンオンライン連載コラム『ホリスティック美女講座』執筆。食事法や健康などご相談のある方やヘルスコーチングを受けてみたい方は初回コンサルテーション(無料)にお申し込みくださいね!

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