バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。
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目次
カリフラワーはアブラナ科のお野菜!
カリフラワーは、ブロッコリーと同じアブラナ科のお野菜です。
アブラナ科のお野菜と言えば?
そう!
抗がん作用のあるスルフォラファン(の前駆体グルコフェラニン)が多く含まれているお野菜達です。
女性に多い大腸がん予防が期待できるほか、ピロリ菌の抑制作用もあります。カリフラワーには食物繊維も豊富(一日の推奨量の約15%)なので、そういう意味でも大腸がん予防が期待できます。
それに、カリフラワーには、特に女性に絶対に食べて欲しい成分ばかりなんですよ。
ですから、カリフラワーもブロッコリーと同じくらい人気者になってもよさそうなものですが、いまいち存在感が薄いのはなぜなんでしょう?(笑)
カリフラワーには様々な種類がある
カリフラワーの旬は冬です。11月から3月頃です。
様々な色があり、それぞれに多く含まれている成分があります。
- 紫色・・・アントシアニン
- 黄色・・・βカロテン
- 緑色・・・ビタミンCが白の2倍
厚生労働省の食品成分表には記載がありませんが、USDA(米国農務省)のデータベースには、そのように掲載されています。
女性に嬉しい成分がぎっしり
カリフラワーには、女性の健康を維持・促進するために必要な成分がほぼ全て揃っていると言えるほど、多種多様にしかも豊富に含まれています。
ひとつひとつ、その効果について説明していきます。
なお、裏付けとなっている研究論文は、最後に参考文献として一覧にしています。
婦人科系疾患とがん予防・改善
インドール3カルビノール
カリフラワーには、インドール3カルビノール(I3C ) という成分が含まれています。この成分には、エストロゲンを無害な物質に代謝(変換)してくれる機能があることが判明しています。
そのため、エストロゲン過剰によって起こる様々な婦人科系疾患(PMS、生理不順、更年期症状、子宮筋腫、子宮内膜症、多嚢胞性卵巣症候群など)の予防・改善に効果があると考えられています。
実際、この成分を用いた乳がんのための抗がん剤開発が進められています。
ケンペロール
ケンペロールは、フラボノイド(抗酸化物質)の一種です。ケンペロールには、抗がん作用など、さまざまな機能がありますが、婦人科系疾患との関係でいえば、選択的エストロゲン受容体調節因子(SERM)として機能することが判明している成分です。
カリフラワーにはケンペロールが含まれています。
私たちの体内では、細胞同士の情報の伝達は、ホルモンやタンパク質を用いて行われています。情報を伝達する物質(リガンド)のひとつひとつは、それぞれ特定の受け取り手(受容体)と結合することで伝達されます。そうして、最終的に、遺伝子発現のオンオフへとつながっていきます。
ケンペロールが、エストロゲン受容体α(アルファ)の活性を中和させたことが報告されています。つまり、エストロゲンを受け取る活動を正常化したことを意味します。
また、試験管試験ですが、ケンペロールがVEGF(血管内皮増殖因子)の産生を阻害することで、卵巣がん細胞の増殖・転移を抑制したことが報告されています。
VEGFには次の作用があります。
- 血管内皮細胞の増殖
- 血管新生の促進
- 血管透過性の亢進
そのため、血管新生が重要な役割を果たす各種疾患、例えば、次のような疾患との関連が示唆されています。
- 悪性腫瘍(がん等)
- 糖尿病性の網膜症にみられる異常血管新生
- 関節リウマチの炎症巣
実際、固形がんの患者の血清中でVEGFの増加が観察されています。
ケンペロールの詳しい機能については、『ケンペロール』をご参照ください。
ケルセチン・βカロテン
ケンペロールの他に、カリフラワーには、ケルセチンやβカロテン等の抗酸化物質も含まれています。
貧血予防・改善
葉酸
赤血球は、4か月ごとに生まれ変わります。赤血球が正常に作られるためには、葉酸が十分になければなりません。葉酸が不足すると、赤芽球が巨大化して、正常な赤血球が造られなくなり、貧血が起きます。この場合、鉄分(ヘモグロビン)が十分にあっても貧血が起こるため、悪性貧血と呼ばれます。詳しくは、『葉酸の欠乏』をご確認ください。
カリフラワーには、赤血球の素となる赤芽球の素となる葉酸が豊富に含まれています。
なお、米国食品医薬品局(FDA)の定義では、可食部100g中に一日の必要量の10%以上を含んでいるとその栄養素が豊富と言えます。葉酸の一日の必要量 200μg と比較し、カリフラワーには次の量の葉酸が含まれています。
- 生カリフラワー・・・約47%
- 茹カリフラワー・・・約44%
カリフラワーは葉酸豊富なお野菜と胸を張って言えますね。
ただでさえも、女性は毎月1週間ほど、血液を失うイベントが起きるのですから、鉄分ばかりではなく、葉酸がしっかり摂れるカリフラワーはありがたいです。
鉄分
なお、微量ですが、カリフラワーには鉄分も含まれています。
胎児の成長
妊娠は、女性だけにあるイベントです。
葉酸
葉酸は、遺伝子のDNAの合成時に補酵素として働き、DNAの合成に欠かせない成分です。そのため細胞分裂が盛んな胎児の正常な発達にとって葉酸は重要かつ不可欠な栄養素です。
妊娠初期に不足していると、胎児に神経管閉そく障害が起きます。
妊娠の極めて初期は、本人も気づかないことが多いです。妊娠が分かってからでは、既に遅いという可能性もあります。そのため、妊娠を予定している女性は特に、常日頃から、葉酸の多いお野菜をたくさん食べるようにしたいですね。
妊活と妊娠と葉酸の詳細については、『妊娠中と妊活中の葉酸』をご確認ください。
健康な骨を造る
カリフラワーは、骨を造るために必要な次のような栄養素が豊富に含んでいます。
ビタミンK
ビタミンKには、カルシウムを骨に取り込むのを助ける作用があり、カリフラワー100g中には一日の必要量(150μg)の約11%(生)、約20.7%(茹で)が含まれています。
ビタミンKの詳しい機能については『ビタミンK』をご確認ください。
タンパク質(必須アミノ酸)
骨の約30%はコラーゲンです。そして、コラーゲンはタンパク質です。
カリフラワーは、必須アミノ酸20種類を全てを含んでいるお野菜です。そして、その全てにおいて、体重50kgの人であれば、一日に必要な必須アミノ酸量を、可食部100g中に10%以上含んでいます。
ビタミンC
ビタミンCは、コラーゲンの生成を助けます。カリフラワー100g中には、一日の必要量(85mg)の約95%(生)、約62%(茹で)が含まれています。
ビタミンCの詳しい機能については『ビタミンC』をご確認ください。
カルシウム、マグネシウム、リン
微量ではありますが、これらの骨に不可欠なミネラルをカリフラワーは含んでいます。
甲状腺機能の維持
甲状腺ホルモンは、代謝や若返りに関係しているホルモンです。
甲状腺機能の低下は年齢を問わず起こりますが、年齢とともに機能低下症の発症率は高くなり、65歳以上の女性の10人に1人がかかっています。甲状腺機能低下症については『甲状腺機能低下症』をご確認ください。
フェニルアラニン・チロシン
フェニルアラニンもチロシンもアミノ酸の一種で、甲状腺ホルモンの材料となる成分です。チロシンは、体内でフェニルアラニンから合成されます。
カリフラワーには、フェニルアラニンとチロシンの両方が含まれています。
例えば、体重50kgの人であれば、カリフラワー100gで一日に必要とする 1,250mg の約15%を摂ることができます。
なお、甲状腺機能低下症を既に発症している人は、アブラナ科のお野菜の食べ方に注意が必要です。詳しくは、『甲状腺機能低下症(3)』をご確認ください。
適正体重の維持
ビタミンB群
脂質・炭水化物・タンパク質の正常な代謝には、ビタミンB群が不可欠です。カリフラワーには、次のようにバラエティ豊かなさまざまなビタミンB群が含まれているだけでなく、全てを豊富(一日の必要量の10%以上)に含んでいます。
ビタミンB群の詳しい機能については『ビタミンB群』をご確認ください。
また、ひとつひとつのビタミンの詳しい機能についてもリンクしましたので、ご参照ください。
BACC(イソロイシン・ロイシン・バリン)
BACCと呼ばれる、必須アミノ酸のイソロイシン、ロイシン、バリンは、運動時のエネルギー代謝を促進することが明らかにされているタンパク質です。
体重50kgの人であれば、カリフラワー100g中で、一日に必要とする量の10%以上を摂ることができます。
運動時に飲むプロテイン飲料の中には、BACCを添加しているものもあります。でも、そうした化合物でBACCを摂るよりも、自然食品であるカリフラワーを食べる方がずっと安全で安心です。
美肌作用
ビタミンB群
カリフラワーに含まれているビタミンB群は、次の様な炎症を予防・改善してくれるビタミンでもあります。
- 口角炎/口唇炎
- 口内炎
- 肌荒れ
特に、ビオチンは、アトピー性皮膚炎に改善効果があることが明らかにされています。ビオチンの詳しい機能については『ビオチン』をご確認ください。
ビタミンC
ビタミンCは、コラーゲンを造るために必要なビタミンです。ハリのある美肌だけでなく、免疫力の維持にも欠かせません。
カリフラワー100g中には、一日の必要量(85mg)の約95%(生)、約62%(茹で)も含まれています。
シスチン
シスチンは、アミノ酸の一種ですが、メラニンの生成を抑制する働きをもっています。つまりシミ予防をしてくれる成分です。
カリフラワーには、シスチンが含まれています。
ムクミ改善/高血圧予防/心疾患予防
カリウム
カリウムは、余分なナトリウムを排出する作用のあるミネラルです。
カリフラワーには、カリウムが豊富に含まれています。100g中に一日の必要量(女性2,000mg)の生なら20%、茹でても11%も含んでいます。
カリウムの詳しい機能については『カリウム』をご確認ください。
カリフラワーの食べ方
カリフラワーもブロッコリーも生で食べられる
両方とも生で食べられるんですよ。
日本では両方ともあまり生で食べない様に思います。でも海外では普通に生で食べます。サラダバーなどには、普通に生のままおいてあります。
なので私は、カリフラワーはほぼ生でしか食べません。
最も簡単で大好きな食べ方は、カリフラワーを小分けにした後、オリーブオイルとレモンの搾り汁と少々のお塩でマリネにしておく方法です。常備菜になります。
カリフラワーライス
2015年くらいから、海外で流行り始めたカリフラワーライスです。
お米の代わりにカリフラワーを細かく砕いて蒸して使う方法です。
昨年(2017年)参加したマドンナのパーソナルシェフをされていた西邨マユミさんのプライベート・ディナーでもカリフラワーライスが出されました。(その時のことは『マドンナのパーソナルシェフ西邨マユミさんのスペシャル・プライベート・ディナーに行ってきました』をご覧ください。)
その他のカリフラワー料理
カリフラワーライスと同じ様に細かく砕いたカリフラワーを蒸した後に、つなぎとなる具材(卵やチーズやタピオカなど)とハーブ等一緒に混ぜて、ピッザ生地として使用したり、コロッケの様に成形して焼いたりして使う方法です。
こちらもご確認ください。
ソフィアウッズ・インスティテュートからのアドバイス
ね!
カリフラワーは、女性には欠かせない美と健康のお野菜でしょ?
ブロッコリーに押されがちで、存在感が薄めのお野菜ですが、冬には絶対食べておいて欲しいお野菜です。
公認ホリスティック・ヘルスコーチは、食事だけでなく、あなたを取り巻く様々なこと(環境、仕事、家族、人間関係など)を考慮して、プログラムに反映させ、あなたが、なりたいあなたになれるようコーチングを提供します。
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参考文献
- “Advances in the treatment of ovarian cancer: a potential role of antiinflammatory phytochemicals”, Chen SS, Michael A, Butler-Manuel SA, Discov Med. 2012 Jan;13(68):7-17
- “Kaempferol inhibits cancer cell growth by antagonizing estrogen-related receptor α and γ activities”, Wang H, Gao M, Wang J, Cell Biol Int. 2013 Nov;37(11):1190-6. doi: 10.1002/cbin.10152. Epub 2013 Aug 5.
ソフィアウッズ・インスティテュート – ホリスティックヘルスコーチング