バイオ個性で食べて、心と体をつなぎ、健康と幸せを手に入れるホリスティックな食事法をコーチングする、ソフィアウッズ・インスティテュート代表 公認統合食養ヘルスコーチ(CINHC)、公認国際ヘルスコーチ(CIHC)の森ちせです。
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目次
山の動物たちが冬に備えてナッツやシーズを蓄えるように、ナッツとシーズには、寒い冬を乗り越えられるくらい多くの素晴らしい栄養素が含まれています。
今回は、さまざまあるシーズ(種)のひとつひとつの個性についてお伝えします。
シーズのオメガオイル早見表
シーズにはナッツほどではありませんが、やはり良質なオメガ9と呼ばれる一価不飽和脂肪酸が豊富に含まれている他、ミネラルやビタミンも豊富です。
上の表は、左から縦に、オメガ9の多い順に並べています。
フラックスシードとチアシードは、スーパーフードとしての関心が高い食品ですが、厚生労働省の食品成分表に掲載が未だないため、他のシーズと同レベルで詳細な数値を掲載できません。欧米のレポートなどから、その効能については、下に記載します。
オメガ9の多くはオレイン酸と呼ばれるもので、コレステロール値を下げ、体の中にたまった悪いものをいっしょに排出し、抗酸化作用、抗ガン作用もあると言われている脂肪酸です。免疫力を高めてくれます。
オメガ3とオメガ6は、多価不飽和脂肪酸と呼ばれる脂肪酸ですが、オメガ3の多くはα-リノレン酸と呼ばれ、善玉コレステロールを増やし、オメガ9と同様の効果を持つとされる脂肪酸です。
オメガ6は主にリノール酸と呼ばれるもので、この脂肪酸は、適度に摂れば善玉コレステロールを増やしてくれますが、摂りすぎると逆に悪玉コレステロールを増やしてしまうので、注意が必要です。
オメガ3とオメガ6の含有比率が重要
オメガ3とオメガ6の比率が重要で、理想的な含有比率は、1:2から1:4と言われています。
調度その比率で、オメガ3とオメガ6を含むのは、えごまとヘンプシードだけです。なお、米国の成分表では、フラックスシード(亜麻仁)とチアシードもオメガ3が含まれているシードです。
他のシーズは、オメガ6が多すぎてしまうのですが、ただ、オメガ9も多いため、そこでバランスがとれており、食べ過ぎなければ心配はありません。
表中の星の数はビタミンやミネラルの数
- 金色の星は、マグネシウムと微量ミネラルの亜鉛とモリブデンを、100gで1日の必要量以上を含んでいることを示します。
- 蓮の種以外は、どのシーズにも豊富に含まれています。
- 100gで推奨量を満たすほどではありませんが、リンも、ほぼすべてのシーズに含まれています。シーズはいずれも骨の形成に重要な役割を果たしてくれると期待できます。
- 『落ち込んだ気分を改善してくれる食べ物 その2 (マグネシウム)』
- 黄色の星は、その他に含まれるミネラルの数です。
- 紫色の星は、ビタミンEを100gで1日の必要量以上を含むことを示し、ほとんどのシーズが約25g-50gで充分満たしてしまいます。
- ピンク色の星は、その他に含んでいるビタミンの数です。
- 青色の星は、シーズには珍しいビタミンCを含むことを示しています。
その他、どのシーズもビタミンB6や鉄分を多く含んでいます。(参考:『ビタミンンB6の多い食品』、『鉄分の多い食品』)
シーズにはビタミンEも豊富
*:上のグラフのフラックスシードとチアシードは、厚労省発表の食品成分表に掲載がありませんので、USDA National Nutrient Database 掲載の数値を用いています。
シーズの個性紹介
ごま
最もオメガ9を多く含んでいるシードです。
多量ミネラルでは、カルシウムとマグネシウムを多く含み、約50gで1日の推奨量を満たします。
微量ミネラルでは、鉄、亜鉛、モリブデンを多く含み、モリブデンは約25gで1日の推奨量を満たしてしまいますから、肝臓や腎臓の機能維持・向上に有効です。
その他、少量ですが、抗酸化作用やがん抑制、有害金属の解毒に有効とされるセレンや、インシュリンや甲状腺ホルモンの生成に必要となるマンガンも含んでいます。
抗酸化作用のあるビタミンEも豊富で約30gで推奨量を満たします。その他、遺伝子の修復に関与するナイアシンやビタミンB1も豊富です。
ご参考まで『カルシウムを多く含む食品』、『亜鉛を多く含む食品』、『落ち込んだ気分を改善してくれる食べ物 その1(セレン)』もご覧ください。
ひまわりの種
マグネシウム、モリブデン、そして、セックス・ミネラルと呼ばれ性ホルモンの生成に関与する亜鉛が豊富で、1日の推奨量を約50gで満たしてしまいます。
その他、遺伝子の修復に関与しがんを抑制するセレンを多く含み、やはり約50gで1日の推奨量を満たすシードです。
ビタミンEが豊富の他、ビタミンB1、ナイアシンやお肌の健康と抑うつ効果のあるビオチンも豊富に含んでいます。
卵白はビオチンの吸収を妨げる働きをしますので、卵白といっしょに食べない方が良いでしょう。
ご参考まで『落ち込んだ気分を改善してくれる食べ物 その1(セレン)』、『葉酸を多く含む食品』、『ビタミンB1を多く含む食品』もご確認ください。
ポピーシード
ここに掲載したシーズの中で最も多くのカルシウム、モリブデン、鉄分を含むスーパーシードです。
マグネシウム、亜鉛、マンガンも豊富で約50gで推奨量を満たします。
ビタミンでは、Eを豊富に含むほか、ビオチンとビタミンB1も多く含み、100gで1日の推奨量を満たしてくれます。
ご参考まで『カルシウムを多く含む食品』、『亜鉛を多く含む食品』、 『葉酸を多く含む食品』 もご覧ください。
レシピ:『アボカドと苺のサラダ』
えごま
マグネシウム、亜鉛、モリブデンの他、鉄分を多く含んでいます。
また、ビタミンEは約25gで推奨量を満たす他にナイアシンを豊富に含んでいます。
オメガ3不飽和脂肪酸が豊富なことでも有名ですね。
カルシウムも含んでいます。(参考: 『カルシウムを多く含む食品』 )
スイカの種
マグネシウム、亜鉛、モリブデンを多く含み約50gで1日の推奨量を満たします。
また、ビタミンEも豊富で、約50gで推奨量を満たします。
ご参考まで『男性がスイカを食べるべき理由もちろん女性も』もご覧ください。
ヘンプシード
マグネシウム、亜鉛、モリブデンの他、リンと鉄分も非常に豊富です。
マグネシウム、亜鉛、モリブデンは約50gで、リンと鉄分は約100gで、1日の推奨量を満たします。
ビタミンは、ビタミンEが豊富で約25gで推奨量を満たす他、
この表中、ビタミンKを含む唯一のシードですから、腸内の善玉菌を守ってくれることも期待できます。
ご参考まで『カルシウムを多く含む食品』、『亜鉛を多く含む食品』 もご覧ください。
レシピ:『クレソンと人参のヘンプシード和え』
蓮の種
他のシーズに比べると、マグネシウム、亜鉛、リン、モリブデンを少量しか含まない珍しいシードです。
でも、マグネシウムにつては、100gで若干推奨量を下回るだけですから、他の食品に比べたら、多く含んでいると言えます。
一方で、マンガンやカリウムを豊富に含んでいる珍しいシードです。マンガンは50gで推奨量を満たしますし、カリウムは150gで推奨量を満たします。そのため、塩分の多い食事傾向の人は意識的に食べると良いと思います。
また、糖尿病予防にも効果が期待できます。
また、ビタミンEが少ないことも珍しいですが、ビタミンCを含む唯一のシードですから、免疫力を向上してくれます。他のシードといっしょに食べることで、相互補完効果が期待できます。
ご参考まで『葉酸を多く含む食品』 もご覧ください。
かぼちゃの種
マグネシウム、亜鉛、リン、モリブデンの他、マンガンを豊富に含むシードです。
インシュリンや甲状腺ホルモンの生成に有効ですから、生活習慣病や更年期が気になるお年頃に差し掛かった方々は、意識的に食事に取り入れるようにしてくださいね。
ご参考まで『亜鉛を多く含む食品』 もご覧ください。
レシピ:
フラックスシード
哲学者・医学者であったヒポクラテスも、体の調子を整えるためにフラックスシードを愛用していたとされ、欧米では大注目の健康食品です。
このブログを最初に書いた2013年の時点では、日本ではまだ知名度が低く、ドッグフードやサプリメントなどに使用されているのみでした(笑)
今では、フラックスシードオイル(亜麻仁油)として認知され、どこのスーパーに行っても亜麻仁油が棚にありますから、数年の間に大きく変わりましたね。フラックスシードオイルの約60%がオメガ3系の必須脂肪酸であるαリノレン酸であると言われています。
また、食物繊維とリグナンが豊富で、リグナンは消化を助け、乳がん予防に効果が期待されています。その他、更年期障害、肝臓の機能、肺癌、ADHD、便秘、肥満、メタボリック症候群、心臓病、ガン、糖尿病などに効果があると言われています。
ご参考まで『日本人にもメタボ改善効能が証明された亜麻仁油』もご覧ください。
チアシード
スーパーフードのひとつです。
カルシウムやリンが豊富のため、骨を強化し消化を助けることが期待されています。
抗酸化物質を含み美肌効果、アミノ酸スコアも高く重要なタンパク源となる他、血糖値を一定に保つ効果があるとされています。
厚生労働省の食品成分表に掲載がないので確かなことは言えませんが、他のシーズや穀類の2倍のタンパク質と、牛乳の5倍のカルシウム、バナナの2倍のカリウム、ブルーベリーの3倍の抗酸化物質、ほうれん草の3倍の鉄分を含むと言う報告もあります。カルシウムの吸収を助ける微量ミネラルのひとつであるボロンを含んでいるとも言われています。
チアシードについては『チアシードを和食に活用する方法とチアシードを食べると危険な人』もご覧ください。
>>『ナッツの栄養価と個性』
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